壁のポートレート

道端の壁が気になって写真を撮り続けています。
でもオーロラやら植物・風景などが最近多いですね。

やっぱり裏切らない Abisko12_13

2018年02月13日 | オーロラ

 キルナからアビスコまで1時間ほどの列車の旅です。はじめは雲に覆われていた空も、アビスコが近づくにつれ、青い部分が増えて行きます。そして、アビスコに到着したときには、空の低いところを除いて快晴になっていました。
 ホテルフロントで、今チェックインできないか尋ねると、やっぱりダメとの返事です。まだ12時にもなってないからねー。3時頃にチェックインできるとのことなので、スーツケースを荷物室に預けて、トルネ湖まで下見に行くことにしました。
 車窓から見えたトルネ湖はしっかり凍結しているようでした。遊歩道をズンズンと湖の方へ降りてゆきます。道は厚い雪に覆われるか凍結していて、昨年のように土の地肌を見せる情けないことにはなっていません。そしてトルネ湖は、うん、見渡す限りの大雪原、例年どおりの見事な姿を見せてくれました。船着き場の様子からは、氷もかなりの厚さのようです。湖面(雪面?)の所々に黒々とした氷が露出しており、最近の積雪はそう多くないことを示しています。ラポーテンも綺麗に見えています。

 予約してディナー(今夜の日替わりはトナカイ肉の赤ワインソース添。癖がなくおいしかった。)を早めに済ました後に、防寒対策を整えて湖へと向かいます。湖面に降りて空を見上げると星空が見えています。しめしめ、オーロラが出たら綺麗にとれるぞ、とほくそ笑んでいたら、少し風が強くなってきました。だんだん、だんだん、強くなってきます。ひあー、倒れる。セットした三脚が風にあおられて倒れるところを間一髪受け止めました。これって無理、絶対、無理。体感気温も一気に下がってきたので、やむなく、湖面から退散することにしました。せっかく来たのに…、ホテル裏の空き地まで戻ることにします。
 ホテル裏からもトルネ湖は見えるし、視界が開けているので、オーロラ撮影には支障はないのですが、一寸残念です。しばらく待つうちに風は収まってきましたが、もう一度湖面まで行く元気はなくなってしまいました。仕方ない。今夜はここで撮影です。そうして1時間もしない7時過ぎから、オーロラが出始めました。まもなく、姿がはっきりして動きも速くなります。北東の空低い位置にあるので、比較的小ぶりですが、まごうことなく、立派なオーロラです。やがて渦巻き始め、動きも激しくなって来ました。空の高い位置にも広がっています。2台のカメラをフル回転させます。実は、2台のうち、新しい方のカメラの不調が夕方わかり、今夜は古い方のカメラをメインで使っています。半年前に購入したばかりの6DMark2のマニュアル露出が何故かうまく動かないのです。仕方なくカメラをバルブモードにして、外付けレリーズのコントローラーの方で、露出時間を調整することにしました。この方法でも、一応撮影は可能ですが、オーロラの光度が変化したときに、露出時間を変更するのに時間が掛かるという欠点があります。なんとか、だましだまし最後まで撮影できましたが、撮影枚数が少なくなるのは仕方ないとして、露出オーバーのカットが少ないことを祈ります。
 さて、オーロラの乱舞は、形と位置を変えながら続きます。今夜は連続撮影を控えめにして、1枚1枚の露出と構図をできるだけ微調整して撮影することにしました。頭上まで広がるオーロラと比べると動きが比較的穏やかで小ぶりなのと、どうやら、赤い色も出ているようなので、露出オーバーさせたくなかったのが理由です。オーロラの出現は間断なく続き、9時過ぎまで2時間近く続きました。周辺には、多くの人が集まり、新たなオーロラが出現するたびに歓声を上げながら見守っています。小ぶりとはいえ、渦巻く様子やカーテン状のオーロラも出現したので、今夜集まった人たちは、光の饗宴を堪能できたのではないでしょうか。明るいオーロラが一段落した後は、空の低い位置に弱いオーロラがへばり付いた状態が続き、雲も出てきたので、12時まで粘りましたが、今夜はこれで撤収することにしました。アビスコは、やっぱり期待を裏切りません。

コメント    この記事についてブログを書く
« やっぱり雪でした Kiruna11_12 | トップ | やっぱりトルネ湖 Abisko13_14 »

コメントを投稿