壁のポートレート

道端の壁が気になって写真を撮り続けています。
でもオーロラやら植物・風景などが最近多いですね。

マグリット展とルーブル展

2015年09月20日 | 美術館

 京都市美術館で開催中のマグリット展とルーブル美術館展に行ってきました。連休中だから人がいっぱいかなーと心配していたのですが、やはり…混んでました。ルーブルの方は入場制限しているようなので、マグリットの方から見ることにしました。

 うーん、いかにも彼らしい絵が続きます。余談ですが、僕は随分長い間、マグリットを女性だと思っていました。名前の語感のせいか、初めて見た「レディメイドの花束」(今回も出展されてましたが)を女性的と感じたのか、定かではありません。まあ、でも、絵が中性的な感じなのは間違いないように思います。パンフレットによる「大回顧展」は嘘ではなく、「レディメイド…」を始め、「大家族」「白紙委任状」等の代表作も出展されていましたが、改めて感じるのは、現実感のある緻密な風景の中にシュールな物体が同居するというギャップの面白さです。対比の妙は他のシュールリアリズムの画家の中でも抜きん出ている気がします。そういう意味では、お城が建つ巨大な岩石が空中に浮遊する「ピレネーの城」(「ラピュタ」そのものですが勿論こっちが本家)はインパクトがありますね。見ている内に現実の風景のように思えてきました。

 一旦外に出てルーブル展に並びます。50分待ち!です、と係員が叫んでいます。ようやく中に入っても、大混雑。まともに展示物に近づけません。こら、あかんわ、と戦意喪失しそうでしたが、中の方に進んでいくと多少マシになりました。局地的混んでいるところと、空いているところがあって、うまく立ち回れば、悲惨な状況は回避できそうです。出展作品はさすがルーブルということで、ティツィアーノ、レンブラント、プーシェ、ミレー、コロー、トロワイヨン等の有名どころが並びます。案内パンフを飾るフェルメールの「天文学者」は、少しぼやけた感じがして、僕としてはいまいちかな。プーシェは大好きです。トロワイヨンも一点だけでしたが良いですね。知らない画家では、ニコラ・ベルナール・レピシエの「素描する少年」が落ち着いた色調の柔らかな描写が好印象でした。その他全体としてはいいのですが、さすがに時代がばらけすぎ。展覧会の範囲はもう少しテーマや時代を絞ってくれる方が、作品世界に没頭しやすい気がしました。

 写真は、行列をしている間真夏のように照りつける太陽、京都市美術館の垂れ幕、美術館横のヒガンバナ、白川の風景、帰りの車窓から見た夕焼けです。

コメント    この記事についてブログを書く
« うろこぐも? | トップ | 春の大島 »

コメントを投稿