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『騙し絵の檻』 ジル・マゴーン(著),中村有希(翻訳)

2021年02月15日 21時38分00秒 | ■読書
イギリスの作家「ジル・マゴーン」の長篇ミステリ作品『騙し絵の檻(原題:The stalking horse)』を読みました。


「ジム・ケリー」「ジョアンナ・ハインズ」「ベリンダ・バウアー」に続き、イギリスの作家の作品です。

-----story-------------
無実だとの叫びもむなしく、「ビル・ホルト」は冷酷な殺人犯として投獄された。
それから十六年後、仮釈放された彼は真犯人を捜し始める。
自分を罠に嵌めたのは、誰だったのか? 
次々に浮かび上がる疑惑と仮説。
そして、終幕で明らかにされる驚愕の真相! 
現代本格ミステリの旗手が、底知れぬ実力を世に知らしめた衝撃の出世作。
解説=「法月綸太郎」

*第1位『2011本格ミステリ・ベスト10』“ゼロ年代”2000-2009海外本格ミステリ オールベスト・ランキング
*第2位「2002 本格ミステリ・ベスト10」海外本格ミステリ編
*第5位「週刊文春」2001年傑作ミステリーベスト10/海外部門
*第7位「このミステリーがすごい! 2002年版」海外編ベスト10
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1987年(昭和62年)に発表された作品で、「ジル・マゴーン」の第4作目にあたる長篇作品です。


イギリスの大企業グレイストーン社の元「ラルフ・グレイ」の娘で、現会長「ボブ・ブライアント」の妻となった幼なじみの「アリソン・ブライアント」に誘惑され、一度限りの過ちを犯してしまった「ビル・ホルト」… しかし、「ホルト」「アリソン」の前から立ち去ってすぐ、彼女は何者かに殺害されたのだ、、、

さらにその二週間後、「アリソン」を監視していた私立探偵「マイケル・オールソップ」が殺される事件が発生… そして「ホルト」は、二人を殺した疑いで逮捕され、無実だとの叫びもむなしく冷酷な殺人犯として終身刑を命じられ投獄された。

16年後、仮釈放された彼は、真犯人を捜し始める… 事件当時の記録を手がかりに、女性新聞記者「ジャン・ウェントワース」の助けを借り、真犯人を捜し始める、、、

容疑者はかつての「ホルト」の仕事仲間であり、家族だったグレイストーン社の5人の役員たち―― 自分を罠に嵌めたのは誰だったのか? 次々に浮かび上がる疑惑と仮説……。


過去の殺人(1970年)と現在の再捜査(1986年)が、交互に描かれていくカット・バックの構成で物語が展開するのですが… 何だか分かりにくかったですよねー

冤罪で逮捕された主人公が真犯人を探す… 容疑者がことごとく消去され、犯人たり得る人物が一人もいなくなるという事態に陥り、そこからの反転して真相が明るみに… という展開は好みなのですが、、、

登場人物の書き分けが上手くできていないのか… 登場人物の把握が難しかったので、事件の全体像が掴みにくかった感じです。

私の読解力不足かも… もう少し優しく描いてもらえると嬉しいな。



以下、主な登場人物です。

「ビル・ホルト」
 主人公

「ジャン・ウェントワース」
 新聞記者

「アリソン・ブライアント」
 ビルの幼なじみ

「ボブ・ブライアント」
 <グレイストーン>会長

「ラルフ・グレイ」
 <グレイストーン>元会長。アリソンの父

「ジェフ・スペンサー」
 <グレイストーン>役員

「チャールズ・カートライト」
 <グレイストーン>役員

「キャシー・ストーン」
 <グレイストーン>役員。ビルのいとこ

「ウェンディ」
 <グレイストーン>役員。ビルの別れた妻

「セルマ・ウォリック」
 ジェフの妻

「ロジャー・ウォリック」
 セルマの息子

「マイケル・オールソップ」
 私立探偵



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