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映画、音楽、野球の話題など。

恋する惑星

2007年04月18日 | ビデオ&DVD感想文

監督・ウォン・カーウァイ

【 物 語 】
麻薬取引にかかわる金髪の女ディーラーと、恋人にふられ落ち込み気味の刑事モウとの不思議な出会い。
そして、モウが立ち寄る小食店の新入り店員フェイと、スチュワーデスの恋人にふられる警官との出会いとすれ違いという
平行線をたどる二組の関係を軸にして展開する不思議なラブストーリー。

【 感 想 】
ホントに香港が作り出す映画には驚かされてばかり。ジャッキー・チェンの「酔拳」「プロジェクトA」「ポリス・ストーリー」
ツイ・ハーク&リー・リンチェイの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」。ジョン・ウー&チョウ・ユンファの「男たちの挽歌」など。
でもこれらの映画は全てアクション映画。そんな香港映画といえばアクションというイメージを覆したのが「恋する惑星」
なんとラブストーリー。今は全く違和感ありませんが、この作品を見る前までは『え~香港映画でラブストーリー?』
というくらいにしか思ってなくて「男たちの挽歌」にハマったついでに見てみたら、もうすっかり虜になってました。

今までは香港の街になんて全く興味がなかったのに、見終わった後は香港が放つ独特の熱気が魅力的に見えてきました。
この作品を見て香港に実際に旅行に行った人も、たくさんいるでしょうね。あのエレベーター、一度乗ってみたいもんです。
フェイ・ウォンやトニー・レオンが話している広東語も、とても心地よかった。本気で広東語を習おうかとも思ったくらい(笑)
ウォン・カーウァイは音楽のセンスも抜群です。しつこいくらいに大音量でかかりまくるパパス&ママスの名曲「California Dreamin’」
そしてフェイ・ウォンが歌う「夢中人」。この2つの名曲が、不思議な恋物語に華を添えてます。

ウォン・カーウァイの右腕、クリストファー・ドイルの映像美も必見。
手持ちカメラで自由自在に動き回り印象的なシーンをたくさん作り出しました。
金城武やトニー・レオン、フェイ・ウォンが演じるキャラクターも、とっても魅力的。賞味期限切れ間近のパイナップル缶を食べまくる金城武。
ボロボロになった雑巾やシャツに話しかけるトニー・レオン。警官の家に勝手に上がりこんで模様替えをしちゃうフェイ・ウォン

こんな色々な要素が絡み合い、香港映画の歴史を塗り替える最高のラブストーリーに仕上がりました。
「恋する惑星」にハマった方は同じ年に公開されたピーター・チャン監督の「君さえいれば金枝玉葉」もオススメです。
フェイ・ウォンに負けないくらい、アニタ・ユンが好演してますよ。

CAST トニー・レオン/フェイ・ウォン/金城武/ブリジット・リン/チャウ・カーリン