
※清水さんは、斯界の老舗で知られるボストン・コンサルティング・グループを母体とする 「コーポレイト・ディレクション」 というコンサルティング会社のご出身です。
実は私も、マッキンゼー社から分派した戦略コンサルティング会社に在籍し取締役を務めた経験があります。なので、二人とも、両巨頭といわれる戦略コンサルティング会社が立案した戦略の成果の実態を、程よい距離感をもって、分析的かつ客観的に見れる立場にいたので、話があう面があるのだと思います。
● ● ●
きょうは文化の日ですね。私の友人には、本日から5連休を取る人がいます。仕事や原稿書きに追われている身としては、何ともうらやましい限りですね~。
さてさて、本日の記事にまいりましょう。
多くの企業で、なぜ戦略や計画が実行あるいは具現化されず、絵に描いた餅で終わってしまう例が多いのか。
そのメカニズムを解明した話題の書が、慶応大学経営管理大学院(ビジネススクール)教授の清水勝彦さんが著した 『戦略と実行-組織的コミュニケーションとは何か』(日経BP社)です。
もともと清水さんと私は旧知の仲で、以前から、役に立つ論文や書籍を紹介してもらったりしていました。
しかし、きょうは、どうしても 『戦略と実行』 について、清水さんと直接、意見交換をさせていただきたいと思い、慶応大学の日吉キャンパスまで押しかけて、喧々諤々、さまざまな意見交換をさせていただきました。
いままでは、戦略や計画を実行し、具現化できるかどうかは経営者のリーダーシップに依るところが大きく、つまるところ、カルロス・ゴーン日産自動車社長やジャック・ウエルチ元GE社長のようにすぐれた個人の力量でほとんどがきまる、といった意見が大勢を占めていました。

※2011年11月22日、慶応大学/日吉キャンパス 「協生館」 の清水さんの研究室にて。同館1Fにはカフェやレストラン、コンビニがあり、“協生”の名の通り、地元の人たちも自由に使えるように解放されています。
ちなみに...清水さんは、ご自身も実務において苦労されたご経験をお持ちゆえ、いつも相手の気持ちを推し量りながら、丁寧にわかりやすいお話をしてくださいます。まさに著書でおっしゃっているコミュニケーションを自ら体現されている、有言実行の素晴らしい方です。
しかし、清水さんは、特定の個人に依存するのではなく、「組織的コミュニケーションのあり方」 という観点から、ごく普通のマネジメントが、ミドルマネージャーや現場のメンバーを動かし、戦略具現化に向けて主体的に参加してもらうためには、どのようなコミュニケーション・スタイルやメカニズム、心構えが必要かを体系的に提示しました。
ご著書の売上に影響(?)しますので、ネタばらしは本稿では避けたいと思いますが、ほぼ例外なく、この本を紹介した方々には感謝されており、実務家には抜群にウケがいいのです。
ズバリ、近年まれにみる良書といっていいと思います。
スーパー経営者や卓越したリーダーシップが不在であっても、戦略や計画を着実に具現化に導く視点や考え方にご興味がある方には、ぜひご一読をおすすめします。
●清水勝彦/慶應義塾大学経営管理大学院 教授:
http://www.kbs.keio.ac.jp/faculty/shimizu_k.html
■ジェイ・ティー・マネジメント田中事務所■
http://www.jtm-tanaka.com/
代表 田中 純(たなかきよし)
◇独立行政法人 産業技術総合研究所/招聘研究員
◇淑徳大学オープンカレッジ講師
◇ドラッカー学会企画委員
〒105-0003
東京都港区西新橋1-2-9日比谷セントラルビル14階
TEL:03-3975-8171 FAX:03-3975-8171
この記事の一部またはすべての無断転載を固くお断りいたします。
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実は私も、マッキンゼー社から分派した戦略コンサルティング会社に在籍し取締役を務めた経験があります。なので、二人とも、両巨頭といわれる戦略コンサルティング会社が立案した戦略の成果の実態を、程よい距離感をもって、分析的かつ客観的に見れる立場にいたので、話があう面があるのだと思います。
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きょうは文化の日ですね。私の友人には、本日から5連休を取る人がいます。仕事や原稿書きに追われている身としては、何ともうらやましい限りですね~。
さてさて、本日の記事にまいりましょう。
多くの企業で、なぜ戦略や計画が実行あるいは具現化されず、絵に描いた餅で終わってしまう例が多いのか。
そのメカニズムを解明した話題の書が、慶応大学経営管理大学院(ビジネススクール)教授の清水勝彦さんが著した 『戦略と実行-組織的コミュニケーションとは何か』(日経BP社)です。
もともと清水さんと私は旧知の仲で、以前から、役に立つ論文や書籍を紹介してもらったりしていました。
しかし、きょうは、どうしても 『戦略と実行』 について、清水さんと直接、意見交換をさせていただきたいと思い、慶応大学の日吉キャンパスまで押しかけて、喧々諤々、さまざまな意見交換をさせていただきました。
いままでは、戦略や計画を実行し、具現化できるかどうかは経営者のリーダーシップに依るところが大きく、つまるところ、カルロス・ゴーン日産自動車社長やジャック・ウエルチ元GE社長のようにすぐれた個人の力量でほとんどがきまる、といった意見が大勢を占めていました。

※2011年11月22日、慶応大学/日吉キャンパス 「協生館」 の清水さんの研究室にて。同館1Fにはカフェやレストラン、コンビニがあり、“協生”の名の通り、地元の人たちも自由に使えるように解放されています。
ちなみに...清水さんは、ご自身も実務において苦労されたご経験をお持ちゆえ、いつも相手の気持ちを推し量りながら、丁寧にわかりやすいお話をしてくださいます。まさに著書でおっしゃっているコミュニケーションを自ら体現されている、有言実行の素晴らしい方です。
しかし、清水さんは、特定の個人に依存するのではなく、「組織的コミュニケーションのあり方」 という観点から、ごく普通のマネジメントが、ミドルマネージャーや現場のメンバーを動かし、戦略具現化に向けて主体的に参加してもらうためには、どのようなコミュニケーション・スタイルやメカニズム、心構えが必要かを体系的に提示しました。
ご著書の売上に影響(?)しますので、ネタばらしは本稿では避けたいと思いますが、ほぼ例外なく、この本を紹介した方々には感謝されており、実務家には抜群にウケがいいのです。
ズバリ、近年まれにみる良書といっていいと思います。
スーパー経営者や卓越したリーダーシップが不在であっても、戦略や計画を着実に具現化に導く視点や考え方にご興味がある方には、ぜひご一読をおすすめします。
●清水勝彦/慶應義塾大学経営管理大学院 教授:
http://www.kbs.keio.ac.jp/faculty/shimizu_k.html
■ジェイ・ティー・マネジメント田中事務所■
http://www.jtm-tanaka.com/
代表 田中 純(たなかきよし)
◇独立行政法人 産業技術総合研究所/招聘研究員
◇淑徳大学オープンカレッジ講師
◇ドラッカー学会企画委員
〒105-0003
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TEL:03-3975-8171 FAX:03-3975-8171
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