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スポーツ記録箱

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神戸製鋼VS三洋電機

2007-09-16 14:57:11 | 名勝負物語
名勝負物語①
1991年1月8日 秩父宮ラグビー場
第43回全国社会人大会決勝
神戸製鋼18-16三洋電機

最も興奮するスポーツシーンの一つに逆転がある。特に土壇場での逆転は見るものを興奮させる。

数々の逆転シーンの中でも、このシリーズの第1回に相応しい劇的な試合と言えるのが、この神鋼と三洋電機の試合である。
前年まで2年連続日本一の神戸製鋼はカリスマ的指導者の平尾誠二がキャプテンを務め、大八木、大西、細川、ウイリアムスと言った個性的な選手を擁し、圧倒的な戦力を誇る。対する
三洋電機はシナリ・ラトゥらトンガ勢らのパワーで相手を圧倒するラグビーで決勝まで勝ち進んできた。
試合は9-6で三洋リードと言う接戦の前半を経て後半へ。強力FWの三洋電機が前後半1トライずつを奪い後半20分の時点で16-9とリードする。
一方神戸製鋼もキレを見せるFB細川がこの日4つ目のPGで4点差に迫る。
その後もオープン攻撃を展開し神鋼は攻めるが三洋の強力FWがタックルで対抗。42分にボールはタッチを切って終了と思われた。
三洋の宮路監督は勝利を確信し立ち上がる。
しかしレフリーは更にロスタイムをカウントし続行。
直後にNO8の大西が左サイドを突き、右にオープン。WTBのイアン・ウイリアムスがナモアを振り切って55Mを独走、劇的な動転トライを決める。
細川がゴールを決めて奇跡的な逆転勝ちを収めた。

最後のウイリアムスの独走する姿、そしてこの時の宮路監督の口をあけた呆然とした表情は今でも忘れられない。

全てのスポーツでも屈指の逆転シーン。このあと神鋼は日本選手権7連覇まで勝利を伸ばし、三洋電機は神鋼が8連覇を逸した1996年引き分けながらサントリーと社会人大会優勝を分け合った。
トップリーグ開幕後は、両チームとも低迷。名門復活が待たれる。