エンタメPの独り言

海外20年。エンタテインメント業界(小売、音楽、ゲーム、旅行、教育、料理)を転々とする1プロデューサーの独り言

本は売れることが目的

2019-04-30 12:06:00 | 日記
当然だ、商売なんだから(笑)売れるとは、数多くの人に買ってもらうこと。数多くの人に刺さることを書く。ここがポイント、数多くの人。
何でもそうだが、数を多く売ろうとすると、数多くの人が共通して興味を持つことが対象になる。本当に書きたいことより、数多くの人が共通して興味を持つことを書く。
これでは書く人も読む人も両方、不幸だと思う。書く人は、もちろん本当に書きたいことが書けない。読む人も、多数に共通したことしか読めない。その結果、世に出るものは全て同じようなものになり、得られる満足や知識も似たようなものになる。もちろん、売れるために他と差異化しようとするが、それもまた数多く売るため。
本は好きだ。でも、そういうものだと思って読んだ方がいい。人生に影響力が大きいから。

資本主義と感情

2019-04-16 13:39:00 | 日記
資本主義に感情はない。効率よく経済を発展させる仕組みでしかない。そこに感情を持ち込むと、いずれは傷付くことになる。でも、感情を持ち込まずに働ける人と、どうしても感情的になってしまう人がいる。人間は感情の動物なので、大半は感情的になるはず。そのため、傷付く人が多い。
それを支える学校も、似たような仕組みだ。いかに効率よく資本主義(労働力)の準備をするか。感情を持ち込むと、同じように傷付く。その割には「お客様のために!」とか「学校で友達をいっぱい作ろう!」とか言われるから、感情的になってしまうのはしょうがない。
唯一、感情を持ち込める仕組みは、家族だ。家族だけは基本、感情で成り立っている。が、その家族も「経済」的に困ると、その余裕がなくなる。家族にも感情を持ち込めなくなる。感情の行き場がなくなる。
感情の行き場を作る必要がある。それが、エンタテインメントだと思う。前にも書いたが、エンタテインメントの責任、意義はとても大きい。自殺が増えている今、エンタテインメントのあり方を真剣に考える必要がある。それを一生の仕事にしたいと改めて思った。

過大評価されるイベント

2019-04-07 13:54:00 | 日記
昔から、デモやフェスなどで「何かを正したい!」「何かを変えたい!」と訴えるイベントは人気だ。私もそれ自体は大好きだ。そんな仕事にも携わってきた。でも、何のためにやっているのか、を見失ってはいけない。メッセージをより多くの人に知ってもらいたいのであれば、まさにイベントは効果的だ。でも、本当に何かを正したい、変えたいなら、イベントではない。そんなに甘くはない。
イベントの開催も確かに、大変だ。私も経験があるから、分かる。しかも、結構な達成感と充実感、やり甲斐がある。でも、それらはあくまでも、イベントだけから来るものだ。それで、何かが変わった訳ではない。勘違いするな。
何かを変えるとは、イベントのように一発、派手な花火を打ち上げて終わり、ではない。数日だけ同士が集まって、思いを共感し合うことではない。日々の積み重ねだ。もっと地味な作業だ。何かを変えるには、時間が掛かる。変えたくない、それで得をしている、守りたい、理解できない人や原因が多々あるからだ。それを取り除くには、辛抱強く説得する、気づかせる、慣れさせるプロセスが必要になってくる。
この地味な、繰り返し作業が面倒になってきたり、やりたくないとイベントに走る、逃げる。イベントの「やった感」で満足してしまう、代替してしまう。でも、それは単なる逃げであり、自己満足でしかない。それでは、何も変わらない。