エンタメPの独り言

海外20年。エンタテインメント業界(小売、音楽、ゲーム、旅行、教育、料理)を転々とする1プロデューサーの独り言

過大評価されるイベント

2019-04-07 13:54:00 | 日記
昔から、デモやフェスなどで「何かを正したい!」「何かを変えたい!」と訴えるイベントは人気だ。私もそれ自体は大好きだ。そんな仕事にも携わってきた。でも、何のためにやっているのか、を見失ってはいけない。メッセージをより多くの人に知ってもらいたいのであれば、まさにイベントは効果的だ。でも、本当に何かを正したい、変えたいなら、イベントではない。そんなに甘くはない。
イベントの開催も確かに、大変だ。私も経験があるから、分かる。しかも、結構な達成感と充実感、やり甲斐がある。でも、それらはあくまでも、イベントだけから来るものだ。それで、何かが変わった訳ではない。勘違いするな。
何かを変えるとは、イベントのように一発、派手な花火を打ち上げて終わり、ではない。数日だけ同士が集まって、思いを共感し合うことではない。日々の積み重ねだ。もっと地味な作業だ。何かを変えるには、時間が掛かる。変えたくない、それで得をしている、守りたい、理解できない人や原因が多々あるからだ。それを取り除くには、辛抱強く説得する、気づかせる、慣れさせるプロセスが必要になってくる。
この地味な、繰り返し作業が面倒になってきたり、やりたくないとイベントに走る、逃げる。イベントの「やった感」で満足してしまう、代替してしまう。でも、それは単なる逃げであり、自己満足でしかない。それでは、何も変わらない。