JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

男子の世界標準バレーの名選手 セッター

2013-03-15 19:30:43 | 選手紹介
またまた間が空いてしまいました。今回は、男子の世界標準バレーの名セッターをご紹介します。引き続きブラジル男子からのエントリーが無いことの種明かしは、次の連載までお待ちくださいね。

・アルゼンチンのデセッコ選手
デセッコ選手は、世界標準バレーには欠かせないレフト平行の速度と球質の両方において、他のセッターを大きく引き離しています。ロングBを伸ばしたような速さと羽毛のような軽さを両立できるのは、もしかするとふっくら体型のおかげかもしれません。また、セッターは相手レフトの平行をブロックで止めに行く役割を担いますが、その身のこなしも非常に良いです。レフト平行が無いと判断したときにレシーブに下がる動きは、忍者の瞬間移動のようです。世界標準とは関係ありませんが、ワンハンドトスやワンハンドでのバックトスやツーアタック等の技術、それにサーブや強打スパイクもとても上手です。欠点といえば、身長くらいでしょうか。

・アメリカのボール選手
ボール選手は2m級のセッターで、その規格外の大きさは世界標準を遥かに超えています。しかしトスワークは世界標準バレーの教科書のようで、リリースポイントが高いため、無理な速さではないトスで左右に振り分けられます。北京ではアメリカが優勝しましたが、この立役者はボール選手だったように思います。

・ポーランドのザクムニ選手
正直、ここでザクムニ選手を掲載すべきかどうか、迷いました。なぜ掲載したかと言いますと、男子の世界標準バレーで非常に重要なレフト平行とBクイックの使い分けが非常に上手いからです。ザクムニ選手も2m級の長身で、その高さからの超高速ロングBはザクムニ選手ならではだと思います。センターの使い方が旧世代セッターに似ている部分については、世界標準とは言えないです。世界標準にしろ旧世代にしろ、ザクムニ選手は素晴らしい選手です。

他にも、エジプトのアブダラ選手も素晴らしいセッターですが、世界標準というカテゴリーには入れにくかったので、アブダラ選手についてはまた別の機会に取り上げたいと思います。