Japanese folk(Minyo) singer "Akiko kiyono" support blog
日本民謡歌手「清野明子」応援ブログ
今日は「MY favorite Minyou」ベスト5に入る「串木野さのさ」を紹介いたします。この唄は東支那海に面した鹿児島県は串木野市に伝えられた民謡です。串木野の漁師が五島列島沖に出漁した際に五島地方の民謡に触れ、それを串木野に持ち帰ったものが今の「串木野さのさ」とされている。従って元唄は五島列島に伝わる「五島さのさ」なのです。歌詞は120番プラスにも及びますが、よく唄われるのは次の3つです。
串木野さのさ
1 ハアー 百万の 敵に卑怯はとらねども※敵に背は向けないが。
串木野港(みなと)の別れには
思わず知らず 胸せまり
男涙を ついほろり さのさ
2 ハアー 夕空に 月星ながめて ただ1人
あの星あたりが 主(ぬし)の船
飛び立つほどに 思えども
海を隔てて ままならぬ さのさ
3 ハアー 落ちぶれて 袖に涙の かかる時
人の心の 奥ぞ知る
朝日を拝む 人あれど
夕日を拝む 人はない さのさ
曲調は優美かつ格調高く、心落ち着く唄である。歌詞は男らしさもあり、主人を待つ女心も表現されている。特に「落ちぶれて、袖に涙のかかる時人の心の奥ぞ知る」と言う詞には感動すら覚えます。 「古調」といわれる歌詞もあります。お囃子入りで漁師の唄らしい趣(おもむき)があります。
ハァー歌なれば(ハーヨイショ) 東雲(しののめ)節か二上りか
米山甚句も よけれども(ハーヨイショ)
今時 はやりの磯節か
いつも(ハーヨイショ) 変わらぬさのさ節 さのさ
注:東雲節は熊本市に伝わる「端唄」で明治34年、待遇改善を求めて東雲楼に篭城した娼妓のストライキに端を発した唄です(ストライキ節とも言われる)。「何をくよくよ川端柳」で始まる歌詞は、その後流行歌としても一世を風靡しました。「二上がり」は三味線のキーを示す尺度であり、当時としては「伊勢音頭」を指したものと思われる。
「串木野さのさ」は、「早坂光枝」さんの唄がお勧めである。三味線の伴奏は「西物の極み」とさえ思わせる、物悲しさを良く表現している手である。 早く「清野明子」の「串木野さのさ」を聞きたいものである。
私の「FAVORITE」は年寄りじみていていかんですかね。でもいい唄です。漁師唄ならぬ「優雅さ」を備えている第一級品の民謡です。