国立大学法人化

Ｑ：　これからもノーベル賞授賞者はどんどん生まれる？…

Ａ：　国立大学は2004年に法人化されてから、国からの運営費交付金は毎年1%ずつ削減され、四年で六百二億円にのぼります。来年からは前年比マイナス3%にする決定もされています。
　しかし、削減による影響の現れ方は大学によって違います。進行しているのは競争的資金の獲得による大学間の差であり学部間の差であり、研究室ごとの格差です。
　また、運営費交付金削減するために大学でおこなっているのは人減らしです。不正規雇用が増え、学問の継承ができない、あちこちの大学で研究室がなくなっています。研究の変質もあります。研究する基盤から成果主義が生まれ、産業界は己の利益のために大学を再編制まで示唆し、御手洗会長などは道州制と符号させた「大九州大学」構想をも打ち出しています。
　……新自由主義(儲け主義)は高等教育ばかりでなく、医療や福祉、初等、中等教育などさまざまな分野で行われています。今回の四人のノーベル賞、受賞は長い基礎研究の末に得られたものでしょう。経済的効果万能主義では成し得なかったものです。日本の優秀な頭脳がどんどん海外へ。
　日本学術会議は八月、政府に対して「基礎研究を推進する基盤は大きく揺らぎ、危機的といえる状況」と警告し、「早急な対策を講じること」を求めています。

ジジの一言
日本の破綻は自公政府の致命的な失政にある。責任を取って即刻退陣あるのみ。

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