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昨日のブログでは 全国の上布について
それぞれの特徴をお話しました。
上布、ってよく聞くし お高い夏の着物、というイメージです。
昨日お話した4つの上布以外にも
絹上布、とか白鷹上布、とか 絹織物に上布の名前を付けているものもありますが
絹は上布ではありません。
上布、とはなんなのでしょう?
上布とは読んで字のごとく「献上」の上であり「上質」の上なのです。
今でこそ 上布はお洒落着として 柔らかものの下の扱いになっていますが
かつては お姫様の衣装としても着られていました。
宮中でも御殿でも夏は帷子。麻の着物を着用が正式だったのです。
その昔。 上布の下に中布、下布があり、経糸の本数や糸の原料で区別されていました。
中布、下布はイラクサや葛、藤などで織られた庶民というか農民の布だったのです。
上布は本来 麻織物ではなく、苧麻織物を指します。
苧麻と麻は 糸になると似ていますが、
植物として 麻が桑科の1年草なのに対し 苧麻はイラクサ科の多年草なのです。
苧麻は績む、という大変な労力を必要とする業の末に糸になります。
1反分の糸を作るのに数ヶ月かかるのです。
それだけの労力の上で織り上げられた布ですから
昔から 高貴な人のみが着ることが出来る高価な高級品でした。
夏着物の中には 苧麻、麻、ラミーが混在していて 混乱の元になっているようですが
洋服でラミーと言えば 苧麻のことを指します。
ところが 和装業界では 麻の紡績糸のことをラミーと呼んでいます。
手績みの苧麻は つくる工程の困難さと 作る人の高齢化で 極僅かしか生産されていません。
その変りに登場したのが 明治末期頃に輸入され始めた紡績麻糸です。
これが 何故か和装業界では 手績みの苧麻に対してラミーと呼ばれていて
伝統工芸品の小千谷縮 (じざいやで6万台で売られている機械織りの小千谷縮。
手績みの苧麻をいざり機で織ったものは重要無形文化財の小千谷縮)や
綿麻、みやこ麻織りなどに使われています。
手績みの苧麻の良さは 面倒な工程によってケバや節が少ない糸であること。
ラミーは一度砕いた麻の繊維を固めて糸にしたもので
いわば 屑肉を寄せ集めて成形したサイコロステーキみたいなもの?
対する 手績みの苧麻は国産黒毛和牛のヒレみたいで
長年使ってもケバ立ちやスレが出にくいのです(出ますけど)
もちろんラミーにはラミーの良さがあって
普段にどんどん着て 自宅でガシガシ洗うのに 惜しげが無く
夏の普段着物として最適です。
上布は 夏の大事なお洒落着物。
もちろん自宅で手洗いも出来ますが
質の良い帯で涼しい顔で着れば女っぷりも上がります。
ラミーの代表格、近江縮。
カジュアルな夏着物として半幅や兵児帯などで浴衣以上着物未満的に楽しんだり
名古屋帯で ドレスアップして格式張らないお出かけにも。
カスミみたいな近江縮
遠目には水色の無地っぽく見えますが
刷毛目みたいな乱れた横縞で 実は紫や濃い青、ピンクなども入った多色でニュアンスがあります。
権田千里さんの 裂き織入り苧麻八寸で。千鳥の型絵染麻帯揚げと トンボ玉がアクセント。
近江縮は 小千谷縮より ちょっとお安めです。
https://www.instagram.com/sakurako_jizaiya/
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