じざいや的日常~きものがたり~着物が織りなす素敵な物語  

元町の着物屋・じざいやの紹介と着物で過ごす日々のこと。
犬猫や食べもののことなぞも織り交ぜて。

麻襦袢や小千谷縮を洗ってみよう!

2018-06-18 18:16:35 | 着物のお手入れ
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大阪方面で大きな地震がありました。
被害が広がりませんように。
これ以上大きな地震が来ませんように。

麻襦袢や小千谷縮が仕立て上がってきています。
麻襦袢は もうとっくに着始めていて何回も洗っています。

今年初めての麻襦袢、麻着物、という方のために夏本番前に
麻襦袢、麻着物の洗い方です。

まず、洗う前に汚れを点検してシミやホツレがないか確認してください。
シミやホツレがなければ袖畳みにしてネットに入れます。
丁寧にするなら 畳んだ後に動かないようにザクザクと数箇所縫い止めておきます。
手洗いにするのなら 洗面台やタライ、バスタブなどに畳んだ着物(襦袢)を漬け込みます。
この時 必ず水を使用してください。
お湯を使うと縮んでしまいます。
漬けたら優しく押し洗い。
麻はこするとケバ立ちやすいのでもみ洗いはしません。
衿や袖口の汚れが気になったら
繊維に沿って指で汚れをしごき出すようにしてください。
よほど汚れていなければ水だけで汗は充分落ちます。
汚れが気になる場合には極薄くお洒落洗い洗剤を溶かしておきます。

洗濯機で洗う場合には
ネットに入れてお洒落洗いの弱流モードで洗ってください。

洗い終わったら良く良くすすぎます。
残った洗剤は後々のシミの原因です。
畳んだまま洗濯ネットに入れて脱水30~40秒!
水が残っている状態で脱水を止めることで
シワになりにくく 水分が下たることでシワが伸びます。

脱水したらハンガーにかけて陰干しです。
脱水がゆるいと水がポタポタ垂れますので
最初はお風呂場に水が切れるまで干しておいてもいいですね。
その場合は 袖畳みで身丈を2つ折りにしてタオル掛けにかけてしまいます。
そのまま水が切れて生乾きになるまで放置ー

生乾きになったら袖口までちゃんとある着物用ハンガーを使い、
パンパンと手で叩いてシワを伸ばしながらかけます。
繊維にそって優しく引っ張ったり叩いたりしながら
伸ばしますが 特に襟元は厚くなっているので念入りに伸ばしてください。

麻は乾燥に弱いのでアイロンは不要ですが
シワが気になる時は寝押しをしてみましょう。
パリパリになる前の生乾きのうちに畳んで(乾いてしまったら霧吹きで湿らせてください)
シーツなどの薄い布に挟んで電話帳や雑誌、座布団などで重しをしておきます。
このまま半日もすれば自然にプレスされて
ピンとして気持ちの良い麻着物の洗いあがりです。
この時に畳みジワが出来てしまったら
霧吹きでシュシュっと水を掛けて再度重しを乗せればきれいに直ります。

どうしてもシワがきつく付いてしまったら
霧を拭いて、当て布をして、高温アイロンをかけてしまいます。
コツは、霧をかけた水分を、アイロンの熱で押さえて飛ばす感じで
無理に滑らせたりこすったりはしません。
またアイロンをかけたところの熱が冷めるまで動かさないことが大事です。
そして早く冷ますことです。
あれば 扇風機の風を当てるなどして手早く冷ましてください。
小千谷縮など シボが特徴で シボ故に涼しい布は
あまりアイロンでプレスしてしまうとせっかくのシボが無くなってしまうので
ほどほどにしておいてください。


夏を待つブーゲンビリアが近所に咲いていました。


雨は好きじゃないけど 雨上がりはこんなのを見るのが好きです。
 

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夏物をしまう準備をしましょう。

2017-09-13 14:21:06 | 着物のお手入れ
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夏の痛い陽射しから やんわり柔らかな陽射しになってきました。
でも日中30度・・・・
何を着たら良いものか悩ましいですね
麻100%の透け感は さすがに躊躇しますけど
綿麻や絹麻、夏紬は6,9月の着物としても良いと思います。
透けるものは 透け感を抑える工夫は必要ですけど。
色付きの麻襦袢があると便利です。

さて 小千谷縮や上布など 麻100%のものはしまって
秋物を出す準備をいたしましょう。

着物をお召しになった日には、脱いだ着物に風を通して
すっかり水分を追い出したことと思います。
そのまま仕舞う?洗いに出す??

それが夏に1,2回しか着なかった着物なら・・・
更に、正絹の絽や紗でしたら。
衿、脇、背中のお太鼓で隠れる部分に目を近づけて じっくり眺めて下さい。
シミになっていませんか?
裾は泥はねなどで汚れが付いていませんか?
大丈夫だったら 
お天気の良い、乾燥した日にもう一度風を通して
あれば その着物の残布か 別珍の小布で全体を軽くぬぐってやると
表面の軽い汚れが落ちます。 
畳んで 風呂敷などに包んで箪笥へ。
以前も メルマガに書きましたが
たとう紙は 湿気を呼ぶ元になりますので
(除湿たとう紙、なるものも売っているようですが)
出来るだけ たとう紙ではなく風呂敷などに包んで箪笥へ。
私は 着物の種類別に2,3枚を一度に風呂敷に包んでしまいます。
麻ものや木綿は和箪笥に入れずに プラスチックケースに収納して
来年の夏まで しばしのお別れです。

頑張って3,4回以上着た着物でしたら 
専門店で洗いの相談をいたしましょう。
丸洗い、部分洗い、シミ抜き、洗い張り・・・
状態に応じた洗い方を教えてくれると思います。

小千谷縮 や 麻の着物、もしくは木綿の着物だったら。
もしくはお襦袢でしたら。
自宅で洗ってしまいましょう。
まず 汚れをチェックするのは同じです。
衿裏や居敷当ての素材の確認も忘れずに。
着物が麻や木綿でも 衿裏や居敷当て、縫い糸が絹だと 洗った時に縮みや歪みの原因になります。
そんなに酷い汚れがなければ
普通に畳んで 長さは2つか3つ折り、、
洗う入れ物(バスタブや大きめのタライなど)に合わせます。
上から水を注いで 押し洗い。
優しく、でも力強く ぐっぐっと押してください。
見た目では判らなかった汚れが 水に溶けて出てきます。 
衿や袖口に汚れが付いていたら 使い古しの歯ブラシでそっと叩いてください。
こすってはいけません。上下に叩きます。
その時 私は固形石鹸を使います。
袖口や衿の汚れは手垢と同じ成分ですから。 
それから ご自分で洗うときは揉んではいけません。
押して押して 押し洗い。
揉むと繊維が毛羽立って白くスレたようになってしまいます。
石鹸を使ったら すすぎは これでもか、という位に
親の敵のように?すすいでください。
それから脱水。
畳んでネットに入れて まっすぐ脱水槽に入れたら
20秒で無理矢理 停止させます。
出すとまだ裾から 水の滴るような状態。
この状態で 干すのですが
その時に パンパンと出来るだけシワを延ばして
袖を左右からピッピ、 胴体は裏表を両手でパンパン。
裾を引きづらないように干してください。
麻なら数時間、木綿でも1日できれいに乾きます。
気になるようでしたらシーツなどの綺麗で平らな布に挟んで
雑誌などを乗せて押しをすればピシっとします。

絹のお襦袢も自分で洗ってしまいますが
その話はまた次回に・・・

 
塩沢に下井さんの茜の夏帯。九寸なので透け過ぎず、単衣にも・・・


本塩沢に比嘉留美子さんの花絽織帯。
絽目の適度な透け感が暑さの残る9月の日差しに良く合います

今日は暑さの中 お客様がみなさまお着物で。
午前中のお二人はお写真頂き損ねました。

午後のお二人。


単衣の大島?に紅型の帯を角出しにして。


少しだけ透け感のある夏お召に麻の八寸を銀座結に。

暑い時期は枕を使わない結び方が少しでも涼しくて良いですね
高木さんの半幅は単衣の強い味方になってくれます
もちろん、冬になっても 春が来ても・・・

 

 

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薄物・単衣を仕舞うとき。

2010-10-03 18:45:58 | 着物のお手入れ

今朝は涼しくて

店に来る途中に 若い子たちがみんな ファーの付いたブーツを履いているを見て

あぁ もうファッションは冬に向かってるんだなぁ・・・と思いまして

つい 塩沢の胴抜きに手を伸ばしてしまいました。

予想最高気温も22度だったし。

ところが~~~・・・ 暑いじゃん!! 気温24度ですって。

まだまだ単衣は手放せませんねぇ。

まだまだ単衣にお世話になるにしても

薄物はさすがにさようならですね。

単衣も白っぽいものなどは そろそろさようら。
 
沢山着て 汗をかいたり 汚れが目立つものは 洗いに出しますが

1,2回しか着てなくて 目立った汚れの無いものは

自分でお手入れしてしまいましょう。

仕舞う前には チェックポイントがあります。

まず 衿、脇、背中のお太鼓で隠れる部分、

目を近づけて じっくり眺めて下さい。

シミになっていませんか?

裾は泥はねなどで汚れが付いていませんか?

大丈夫だったら  お天気の良い、乾燥した日にもう一度風を通して

あれば その着物の残布か 別珍の小布で

全体を軽くぬぐってやると 表面の軽い汚れが落ちます。 

畳んで 風呂敷などに包んで箪笥へ。

以前も メルマガに書きましたが

たとう紙は 湿気を呼ぶ元になりますので
 (除湿たとう紙、なるものも売っているようですし
  1,2年で交換するのでしたら たとう紙を使っても良いでしょう)

出来るだけ 風呂敷などに包んで箪笥へ。

私は 着物の種類別に2,3枚を 一度に風呂敷に包んでしまいます。

来年 頑張ってもう3,4回着たら 

専門店で洗いの相談をいたしましょう。

丸洗い、部分洗い、シミ抜き、洗い張り・・・

状態に応じた洗い方を教えてくれると思います。

じざいやにも 気軽にご相談ください。

 ピンクの細い縞と無地の片身変りの結城縮みに
                 絞りのうさぎさん3匹相談中の帯。
                 なんだか かぶらみたいな後姿が可愛い^^


うさぎ繋がりで。
旦那が京都の出張で買ってきたうさぎの香袋。
じざいやは いつも松栄堂の 堀川、という白檀系のお香をたいています。


思わず着てしまった 塩沢の胴抜き。
分かりづらいですが 
いろんな幾何学模様の絣になってます。
これも地味な一枚。
帯は渡文のコプト柄八寸。

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お手入れ実演

2010-08-23 18:29:45 | 着物のお手入れ

昨日、22日は 扇屋の家田氏による

お手入れ実演講習会でした。

まずは 自分で出来る食べこぼしなどの応急処置。

1.まずは着物の上に乗ってしまったものを摘み取る。

  この時、ぜーーーーったい、絶対、布を横につままない。

  着物の反物は縦方向には比較的強いですが

  横方向へのゆがみ、こすれには弱いのです。

  ですから 上下からつまむようにして 汚れを取りのぞきます。

  そしてもう1つの注意点は 布を折ってしまわない。

  折れ線がつくように 布をつまむと 折れた部分が傷みます。

2.汚れの上下から 乾いた布、ティッシュなどで押さえる。

  上前の汚れの場合、下前と上前の間に手を差し込んで

  上前の上と下から汚れた部分を押さえて汚れを移しとります。

3.布の下に乾いたきれいな布、キッチンパーパーなどを敷き

  汚れの上から たっぷりと水分を押し付ける

  (乾いたフキンやキッチンペーパーにたっぷりの水を染み込ませ

   汚れの上にそっと押し付ける)

  汚れの下の布に 汚れが移ったのを確認し

  下の布(キッチンパーパー)を交換しながら

  5回ほど繰り返す。

6.自然乾燥させる。

 一見は百聞にしかず。
 見ると あぁぁぁ~~って理解するんですけど
 文章だと分かりづらいですねぇ。
 私の文章力の問題もありますけど。

 

 染抜きの実演風景。

 
 衿のファンデーション汚れを落としてます。
 たっぷり目のベンジンをブラシで縦方向にシュシュシュシュ
 あららら。汚れは下の晒しに移ってしまいました・・・

 袖口はこんな風に指で布を引っ張ります。
 
  

 

  
  衿と同じに たっぷりのベンジンでシュシュシュシュシュ

  
  最後はドライヤーの冷風で乾かします。

 

  昔、母が自宅で衿や袖をベンジンで拭いていたのを思い出しました。
  でもブラシじゃなくて 布でやってたような・・・
   プロの技は 一見何気なく簡単そうに見えますが
  実際は 小さなコツが満載で
  1つ1つのツボを抑えて 初めて技術になるんですね。

  さて私はといえば
  
  丸紋の小千谷に
  麻のチャンティン帯で作業の邪魔をしておりました^^:

 

 

 


 

 

 


今日で単衣はおしまい

2010-06-30 17:51:20 | 着物のお手入れ

  明日から7月。

  薄物の季節になります。

  単衣は今日で一端お休みですね。

  薄物、と言っても単衣の一部なんですけどね・・・

 

  店では ずうっと着物ですし

  なんてたって 粗忽者のおっちょこちょい、あわてん坊でかなりいい加減。

  着物の傷みかたも半端じゃありません。

  月に一度は 水シミ作るし

  袖をドアノブやら 取っ手やらに引っ掛けるし。

  店の床はジュータンなのですが

  これが又曲者でして 静電気のせいか

  裾がとても傷むのです。

  単衣の着物は 裾にテープを縫いこんで補強してるのですが

  2年も着ていると・・・

  これは ブログでも良く登場した単衣の塩沢お召。

     

  裾です。 しっかりほつれてます。

  ほつれてるどころか 擦り切れて 糸が出てますね

  2年半、単衣だから 5~6月を3回、9~10月を2回着てます。

  毎日って訳ではないけど

  かなりの高頻度で着てますし

  実は この着物、仕立て直し3回目。

  最初は袷でしたのを 夕立でびしょぬれにしてすっかり縮ませて

  洗い張りして 単衣に直しました。

  その後 3年で裾がほつれてきたので

  洗い張りで 裾を少し切って 単衣に仕立てて

  今回 さらに短くすることになります。

  上げはたっぷり入ってるので 大丈夫ですけど

  そろそろ 生地としての寿命が来そうですね。

  ちなみに 袖は こんなになっちゃってます;;

    
   力糸つけてるんですけどねぇ。

   かえって 力が掛って布のほうが負けてます。

 

   それでも もう一度洗い張りして 仕立直して

   もう一回 頑張ってもらいましょう。

   最後は 上っ張りにでもしましょうかね。

   でも お召だから水には弱いんだな・・・

 

   さて 今日は なんだか仲居さんみたいだ。。。

   

   紺の小千谷縮みに
   ピンクと水色の入った博多帯。
   帯締めも帯揚げもピンク。