インターナショナル・ヘラルド・トリビューン22日電子版抄訳
http://www.iht.com/articles/2007/06/22/asia/china.php
外国政府や専門家にとって最大の謎は、いったい誰が本当に中国人民解放軍を動かしているのかということだ。この謎はアジアのバランス・オブ・パワー構築にあたってのフラストレーションになっている。
軍を動かしているのは、名目的には中央軍事委員会主席でもある国家主席・胡錦濤だろうが、彼ら非制服組が行使している実質的権限の範囲については専門家の間でも相当な謎となっている。
台湾国立大学(国際関係学)教授のフィリップ・ヤンは「胡錦濤は将軍らからかなりの抵抗を受けている」という。
中国人民解放軍の第一の任務は共産党独裁および幹部の防衛である。さらに中国や外国の専門家がいずれも認めるのは台湾をも支配下におさめる軍事力の構築である。しかし中国の軍事力行使の時期や何を脅威とするかについては専門家の間で意見を異にしている。
外国の専門家の中には、人民解放軍内部において核兵器の使用も含めてどの事態で先制攻撃が許されるかについてかなり議論されているとする人々もいる。またある専門家は、台湾に対する米国の軍事支援が中国にいっそうの戦略的構想を思いとどまらせているという。
人民解放軍の軍事指揮系統に対する疑義が高まったのは今年1月11日の対衛星ミサイル発射実験の成功の後だ。殆どの専門家の見解は政府高官は軍の衛星破壊計画を承知していなかったと結論付けている。外務省が事実把握に発射後2週間もかかっているからだ。
また、昨年10月に中国の最新鋭潜水艦が沖縄沖の公海上で米海軍のキティー・ホークらの艦隊に接近したことがあったが果たして政府がこの挑発的な動きを容認していたのか疑義をもつ専門家もいる。専門家によればこれらの事件は人民軍が外交関係を軽視しはじめた予兆だというのだ。
さらに、軍が文民を批判する動きまで顕著になりつつある。人民軍の朱成虎少将は2005年7月に米国が台湾紛争に介入すれば核で反撃すると発言したのに触らぬ神にたたりなしで処分されていない。劉中将は政治改革についてまで発言している。
胡錦濤は抗日戦争や対国民党戦争に勝利した毛沢東や讃・燭・海紡个靴胴垰箸靴晋・劼鮖・辰討い覆い里澄」
胡錦濤が90名を処刑することで軍の腐敗の粛清に取り組み、胡の権力を行使するような動きもあった。10月に開催される中国共産党第17回党大会で胡国家主席が軍事委員会の主要ポストに盟友を送り込むとの観測もある。
その一方で軍関係の新聞や雑誌では胡が軍首脳らに対して自己の信用を高めるような発言をしている。具体的にはハイテク兵器の必要性や現代は情報戦であるなどの発言である。胡錦濤政権の下、人民軍は洗練された兵器や幹部軍人の生活改善のため2桁の予算膨張を続けている。
胡自身はエンジニアの出身のくせに、軍高官との面会やパレードへの出席の際には記章や勲章こそ着用していないものの常にオリーブ色の軍服を着用している。また、軍に対する指揮を確実なものとするため、人民軍が(党ではなく)純粋に国軍になるという一部提案も拒否したとのことだ。
3月の議会で胡は一層の政治的統制を軍に対して呼びかけた。これは党機関誌「求是」
http://www.qsjournal.com.cn/qs/20070416/GB/qs^453^0^2.htm
の趙・防衛大学政治委員の発言「軍は政治から距離を置くという困難に耐えねばならぬ」により強化された。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以上抄訳)
なるほど、胡錦濤も人民軍に対してはなかなか苦労しているようだ。今後の動向を見守りたい。
http://www.iht.com/articles/2007/06/22/asia/china.php
外国政府や専門家にとって最大の謎は、いったい誰が本当に中国人民解放軍を動かしているのかということだ。この謎はアジアのバランス・オブ・パワー構築にあたってのフラストレーションになっている。
軍を動かしているのは、名目的には中央軍事委員会主席でもある国家主席・胡錦濤だろうが、彼ら非制服組が行使している実質的権限の範囲については専門家の間でも相当な謎となっている。
台湾国立大学(国際関係学)教授のフィリップ・ヤンは「胡錦濤は将軍らからかなりの抵抗を受けている」という。
中国人民解放軍の第一の任務は共産党独裁および幹部の防衛である。さらに中国や外国の専門家がいずれも認めるのは台湾をも支配下におさめる軍事力の構築である。しかし中国の軍事力行使の時期や何を脅威とするかについては専門家の間で意見を異にしている。
外国の専門家の中には、人民解放軍内部において核兵器の使用も含めてどの事態で先制攻撃が許されるかについてかなり議論されているとする人々もいる。またある専門家は、台湾に対する米国の軍事支援が中国にいっそうの戦略的構想を思いとどまらせているという。
人民解放軍の軍事指揮系統に対する疑義が高まったのは今年1月11日の対衛星ミサイル発射実験の成功の後だ。殆どの専門家の見解は政府高官は軍の衛星破壊計画を承知していなかったと結論付けている。外務省が事実把握に発射後2週間もかかっているからだ。
また、昨年10月に中国の最新鋭潜水艦が沖縄沖の公海上で米海軍のキティー・ホークらの艦隊に接近したことがあったが果たして政府がこの挑発的な動きを容認していたのか疑義をもつ専門家もいる。専門家によればこれらの事件は人民軍が外交関係を軽視しはじめた予兆だというのだ。
さらに、軍が文民を批判する動きまで顕著になりつつある。人民軍の朱成虎少将は2005年7月に米国が台湾紛争に介入すれば核で反撃すると発言したのに触らぬ神にたたりなしで処分されていない。劉中将は政治改革についてまで発言している。
胡錦濤は抗日戦争や対国民党戦争に勝利した毛沢東や讃・燭・海紡个靴胴垰箸靴晋・劼鮖・辰討い覆い里澄」
胡錦濤が90名を処刑することで軍の腐敗の粛清に取り組み、胡の権力を行使するような動きもあった。10月に開催される中国共産党第17回党大会で胡国家主席が軍事委員会の主要ポストに盟友を送り込むとの観測もある。
その一方で軍関係の新聞や雑誌では胡が軍首脳らに対して自己の信用を高めるような発言をしている。具体的にはハイテク兵器の必要性や現代は情報戦であるなどの発言である。胡錦濤政権の下、人民軍は洗練された兵器や幹部軍人の生活改善のため2桁の予算膨張を続けている。
胡自身はエンジニアの出身のくせに、軍高官との面会やパレードへの出席の際には記章や勲章こそ着用していないものの常にオリーブ色の軍服を着用している。また、軍に対する指揮を確実なものとするため、人民軍が(党ではなく)純粋に国軍になるという一部提案も拒否したとのことだ。
3月の議会で胡は一層の政治的統制を軍に対して呼びかけた。これは党機関誌「求是」
http://www.qsjournal.com.cn/qs/20070416/GB/qs^453^0^2.htm
の趙・防衛大学政治委員の発言「軍は政治から距離を置くという困難に耐えねばならぬ」により強化された。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以上抄訳)
なるほど、胡錦濤も人民軍に対してはなかなか苦労しているようだ。今後の動向を見守りたい。