新古今和歌集の部屋

小倉山百人一首 十二月異名并和歌 十一月十二月


 十一月
   霜月
 神楽月 雪見月

高砂の尾上の鐘の

    音すなり

曉かけて

  霜やおく
      らむ
ーーーーーーーー
   氷

高瀬舟

  棹の音
     にも
   しられ
足代   ける
  の氷

たとへしに
   けり
ーーーーーーーー
   雪

とへかしな

  跡もいとはて

   待れ
    けり
まだ
  空はれぬ

 庭  しら
  の   ゆき
ーーーーーーーー
    衾

おのづから風も

  とふさぬ
  閨の
    うちや

さえゆく
    夜半
     の

 すま
   なるらん
ーーーーーーーー
十二月
  四極
 深冬月 年惜月

石はしる初瀬の

    河のなみ
     まくら
はやくも
 年のくれに
  けるかな


新古今和歌集巻第六 冬哥
 入道前関白百首哥よませ侍りける時歳の暮の心を
 よみてつかはしける
              後徳大寺左大臣
いしばしる初瀬の川のなみ枕はやくも年の暮れにけるかな
ーーーーーーーー
    水鳥

はかなしや
   さても
いく夜か行水
      に
数かき
   わぶる

 鴛の
   ひとり寝

新古今和歌集巻第六 冬哥
 五十首奉りし時
              藤原雅経
はかなしやさても幾夜か行く水に数かきわぶる鴛のひとり寝
ーーーーーーーー
   寒梅

草も木もふり

 まがへたる

ゆきの
  よに

春まつ梅の

 花のかぞ
    する

新古今和歌集巻第六 冬哥
 千五百番歌合に
右衛門督通具
草も木も降りまがへたる雪もよに春待つ梅の花の香ぞする
ーーーーーーーー
    炭竃

日かずふる
   雪げに
 まさる
  すみ竃の
煙もさびし
 おほはらの
     里

新古今和歌集巻第六 冬哥
 百首哥奉りしに
              式子内親王
日数ふる雪げにまさる炭竈のけぶりもさびしおほはらの里
ーーーーーーーー
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「新古今和歌集」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事