新古今和歌集の部屋

和漢朗詠集 月 白居易 伝松花堂昭乗筆コレクション


松花堂


誰人隴外久

征戍何処庭

前新別離



和漢朗詠集

 中秋月  白居易
誰人か隴外に久しく征戍する。
何れの処の庭前にか新たに別離する。


萬里清光不可思 万里の清光思ふべからず。
添愁益恨遶天涯 愁ひを添へ恨みを益して天涯を遶る。
誰人隴外久征戍 誰人か隴外に久しく征戍する。
何処庭前新別離 何れの処の庭前にか新たに別離する。
失寵故姫歸院夜 寵を失ふ故姫、院に帰る夜。
没蕃老將上樓時 蕃に没する老将、楼に上る時。
照他幾許人腸斷 幾許をか照他して人腸断つ。
玉兔銀蟾遠不知 玉兔銀蟾遠くして知らず。


松花堂昭乗
天正十年(1582年) - 寛永十六年(1639年)
江戸時代初期の真言宗の僧侶、文化人。俗名は中沼式部。堺の出身。豊臣秀次の子息との俗説もある。
書道、絵画、茶道に堪能で、特に能書家として高名であり、書を近衛前久に学び、大師流や定家流も学び,独自の松花堂流(滝本流ともいう)という書風を編み出し、近衛信尹、本阿弥光悦とともに「寛永の三筆」と称せられた。

平成30年9月20日 壱點陸/2
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