摂政太政大臣（九条良経）
２１ 新古今集 春歌上 治承題百首 隠岐
みよし野は ふりにし
里に
山もかすみて
春はきに
しら雲の けり
２２ 新古今集 雑歌上 春日社歌合 隠岐
あまの戸を 神代の月の
おしあけがたの かげぞ
雲間より 残れる
２３ 新古今集 秋歌上 老若五十首歌合 隠岐
雲はみな 松に残して
はらひはてたる 月を見る
秋かぜを かな
２４ 新古今集 恋歌四 六百番歌合 隠岐
いつもきく こぬ夕暮を
物とや人の 松かぜの
おもふらん こゑ
２５ 新古今集 恋歌四 千五百番歌合 隠岐
わがなみだ さり ねど
もとめて とて
そでに 見 人の
やどれ月 へ 影は
２６ 新古今集 騎旅歌 建仁元年八月十五夜当座和歌九品歌会 隠岐
わすれじと 見ゆらむ
契りて ものを
いでし ふる里の
面影は 月
２７ 新古今集 恋歌四 正治二年後鳥羽院初度御百首歌 隠岐
いはざりき 月日へだてゝ
いまこむまでの 物おもへ
そらの雲 とは
２８ 新古今集 恋歌四 千五百番歌合 隠岐
めぐりあはむ よその
かぎりはいつと 月なへだてそ
しらねども 浮雲
２９ 新古今集 雑歌中 建仁元年八月三日和歌所影供歌合 隠岐
人すまぬ あれ かぜ
にし
不破の関屋の 後は
秋
板さびし の たゞ
３０ 新古今集 賀歌 正治二年閏二月十題二十番歌合 隠岐
春日山 北の藤なみ
みやこのみなみ 春にあへ
しかぞおもふ とは
