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NOBODY KNOWS

本、漫画、映画を中心に日々読んだり観たりしたもので、ツボにはいったものの感想を書いていきたいと思います。

この世でいちばん大事な「カネ」の話

2010-06-13 20:00:31 | エッセイ
私はそこそこ本好きなので、月々の本代は結構ばかになりません。

図書館も自宅の近くにありません。

で、よく利用するのが座って本を読める某大手書店です。
平日早めに仕事が終わった日などに
気になるけど、買うのはどうか?
という本はここで探してちょっと読んでみることにしています。

そこで読んでみてそれで済む本が圧倒的に多いので助かってます。

でも、実際に本屋さんに足を運ぶということで、
意外な掘り出し物を発見することもあります(もちろん買うこともあり)


・・・・前置きが長くなりました。


そんな感じでその某書店で2.3日前何気なく手にとって読んだ
「この世でいちばん大事な「カネ」の話」
身も蓋もないタイトルですが、
人気漫画家西原理恵子さんの(あまり絵のない)エッセイです。



中学生向けらしく、文章も平易なので1時間もかかりませんでしたが、
内容はかなり濃かった。
経済の本ではありません。
結構壮絶な彼女の人生にからんだお金にまつわるエピソード、
そこから得たお金に関する考え方が書かれてます。

私の場合はだいぶと大人になってからですが、
ごく身近にお金を失くした人またはお金を得た人が別人のようになっていく過程を
(いい例も、悪い例も含めて)いくつも見るはめになり
きつい思いをしたことがあったんで
結構共感できることがありました。



もともと、「肝のすわった姐さん」のイメージをもってましたが、
西原さんが人気があるのは、むちゃくちゃやってるようでも
根本の価値観はぶれてないからなんだなと改めて思いました。


でも、中学生のときにこれ読んでも「ふーん」だっただろうなあ・・・
どっちかといえば、大人の方が良くわかる本じゃないかな。

とりあえず、久々の掘り出し物でした。



殿様と私

2008-12-05 23:17:07 | エッセイ
最近仕事で色々ありまして、この本のあるフレーズを思い出しました。

「働くことは業である」





・・・・・いい歳して今さらですか?
でも、このフレーズを反芻しながらここ数日職場で危うく啖呵を切りそうな自分を日々押さえているわけです。



この本は榊原喜佐子さんという元華族のおばあ様が書かれた本です。

彼女は徳川慶喜の孫娘で、先年お亡くなりになった高松宮妃の妹さんでもあります。

彼女が自己の少女時代を書いた「徳川慶喜家の子供部屋」という本が大変面白く、
その続編で、主に結婚後の生活を描いた本であるこの本も買ってみました。

終戦後、華族でなくなってからの生活がメインです。

結婚前は本当にお姫様として育てられた彼女も、終戦後は経済面も含め、かなり苦労されたようです。


タイトルの「殿様」は大名家出身のご主人のことで、結婚してから戦後すぐ位まではご主人を「殿様」と呼んでいたそうです。

(ある出来事で、この呼び方は世間的には普通でないと気が付き止められたそうでうが)

ただし、戦後といえど、皇室に連なる家系ということもあるのでしょうか、やはりいい意味で誇り高く生きてこられたのだということが文章ににじみ出ています。

太宰治の「斜陽」を「馬鹿馬鹿しい」と切り捨て、「読み返すのが時間の無駄だった」と言ってのける素敵なおばあ様です。


今はかなりご高齢になられているかと思いますが、また彼女の書いた本があれば読んでみたいなあと思います。










地獄に仏

2006-01-17 02:18:15 | エッセイ
 今日、ちょっと年上の人と、最近ジャニーズのアイドルってガラ悪くない?って話にになりました。
 いやー今年のジャニーズ成人式見てびっくり。面子見てどこのヤンキーかと思いました。眉ないひととか。
 
 ジャニーズは清潔感が売りじゃなかったのか?少なくとも市役所ホールで爆竹鳴らすような輩と、ビジュアル上区別つかなかったぞ。
 最近の二十歳ってあれが主流なんですかね?いや、ファッションは個人の勝手なんで別にいいんですけど、アイドルであれはありなのかと。
 
 V6の森田君が出てきた時も、えっアイドル?とかなり違和感があったものですが、メンバーでは当時彼が一番人気だったんですよね。
 おばちゃんついていけませんわ。ついていく気も全くないですが。
 

 そんな中でふと思い出したのはナンシー関さんの「地獄に仏」by文春文庫。

 お亡くなりになってもう4年になるんですね。あの辛口コラムが懐かしい・・
 ナンシーさんの本で今手元にあるのはこれだけで、一時期、繰り返しよんでましたね~

 これは、民俗学者の大月隆寛さんとの月刊誌での対話をまとめたものです。
 この大月さんも学者とは思えないはじけっぷりでなかなかいいんですよ。
 「親はいねえのか、親は!!」私の中では名台詞です。
 理解不能の若者や子供に遭遇するたびに心にこの言葉が浮かびます。

 (注:決してジャニタレにそう思ってるわけではありません)

 芸能ネタ以外の当時の政治や社会現象なんかも砕けた言葉で文句言ってましたけど、分析はかなり的確だったと思います。現閣僚の小池百合子さんなんか今はそれなりに貫禄ついてますけど、この本ではすごい言われようでした。