オークランドの風にのせて

ニュージーランドはオークランド郊外から、

毎日出逢うさまざまな出来事をお届けしています。

シャバダバダ

2009-07-31 | 日記
めまぐるしく天候が変わる冬のオークランドでは、
お日様にっこりご機嫌かと思うと、急にぐずぐず泣き出して雨になる。
それはまるで甘やかされて育った三歳児の如くだね。         
最近はもう慣れっこだから、めまぐるしくても深く考えない事にしてる。
じめついたままぶら下がりっぱなしの洗濯物も、まぁ、そのうち乾くし。
                             
日曜の晩もそんな感じで、ここに引越しの日記をUPしながら、
いつか降り出したシャバシャバと言う雨の音を聞いていた。
確かさっきまで晴れていたのに…。
「なんかすごい雨だね」と、部屋の南側にいた私が言うと、
「え、降って無いでしょう?」と、北側の窓の外を見る娘と父ちゃん。
じゃ、家のこっち側だけ雨かも???(年に数回こんな日もあります)
南窓の外を私も見たら、れれれ、こっちも晴れてるぞ~???
んじゃ、あのシャバシャバは何の音だ???
この発言を聞いて父ちゃん、工具箱を抱えて家の外にすっ飛びだした。

外の水道元栓締めて、家周りの水パイプをチェックしまくる父ちゃん。
数分後顔色を変えて今度は家に入って来た。
そのまま階段を早足で下りて地下室に。
(ちなみに、育ちの良い父ちゃんは決して家の中を走りません)
どうやらシャバシャバの水音は、地下室から聞こえて来ていたよう。 
私も釣られて(育ちが普通?の私は)階段を駆け下りる。

あ~あ、地下室には、その床の半分が隠れる大きな水溜りが。
                                        
閉めてあった水道の元栓を5分ほど、ちょっぴりだけ開けて、
家族総出でお鍋やバケツにお水を溜め、
かろうじての飲み水やトイレの水を確保したあと、
修理は明日に持ち越し。
                          
翌朝月曜、父ちゃんは朝っぱらからホームセンターに駆けつけ、
買ってきたバルブを、水のパイプの割れた部分前後につけて、
そのバルブをしっかり閉めての応急処置。父ちゃん天晴れ。
それによって水が来なくなった家の一角にあたる、
トイレの一つとシャワールームの一つに、「故障中」の張り紙をした。
                      
実は父ちゃんその日一番でニッポンは福岡出張だったけど、
騒ぎでチケットが取れず、夕方に延期。
午後一で会社に出勤後、夕方にはやっとこ機上の人となった。
ちなみに父ちゃんの日本出張は、ホテル2泊&機内2泊。
しかも来週も同じスケジュールで再び日本へ。
その後戻ってから、8月半ばには三度日本へ&そのまま足を伸ばして、
更に遠くイギリスまで出張です。
活気があるときのマイケルジャクソン並みの多忙振りだな。


そして予定通りに今朝帰って来たので、
父ちゃんは今週末は水道工事のオジさんになります。
それで一見落着。めでたしめでたし…多分ね                              


* 漏れてます 傾いでいます 中古だし  
                   

引越し その2

2009-07-28 | 日記
引越しのために、バケツやゴム手袋、クリーナーなど
あれこれ買いに行っていたマナさんと私は、マナさんの新しい家に戻った。

NZにも毒グモがいると聞いて、クモの巣取りを止めた息子君は、
見れば庭にある太い白樺の木に2m近くも登って、
小枝を使って何かを一心に掻き取っていた。
「何をしてるの、危ないから降りてらっしゃい」と見上げるマナさん
「木にひげが生えてて、木が痒そうだから剃ってやってた」と見下ろす息子君
見れば木の回りには、もしゃもしゃのモスグリーンのコケが散らばっている。
「全部削ぎ落としたら、木が風引くかも」と私が言ったら、
「そっか、じゃ、やめる」と言いながら、
するすると器用に木から下りてきた。
息子君は、素直な気持ちの優しい少年だ。

片付けも一段落で、私は一度家に帰って自分の用事を済ませ、
その夜再びマナさんの家に戻ったら、皆でちょうど寝る支度をしていた。
布団は親子三人で、掛け布団2枚だけ!
見れば暖房の無い部屋に敷布団の代わりに、
引越しに使ったダンボールを敷いている最中だった。

この寒さでその寝具の状況では、皆体調を崩してしまいそうなので、
私はいそいでまた家に取って返し、
我が家でホームステイの子が使っていた敷布団と毛布を、
とりあえずベッドが来て、お布団を買うまでと限ってお貸しした。
                                                               
ああ!翌日マナさんは見事に風邪ッ引き。
子供達が無事なのがせめてもの救いと、
マナさんと私はホッと胸を撫で下ろしたのだった。

* 冬寒の 布団の中さえ 白い息 

引越し

2009-07-25 | 日記
「ニュージーランドのイメージが、音を立てて崩れて来た~」
と、ここへ来たばかりのマナさんが言う。
ここに住む人々は、安全で穏やかで豊かな生活を楽しんでいる。
そんなイメージを描いて、ニコニコニュージーにやってきたらしい。
だらだら続く悪天候にうんざりし始めた上に、
昨日は別の友人に、ここらでは最近、
頻繁に起きるひったくりや空き巣などの、
凶悪では無いけど不愉快な犯罪がかなり増えたと聞かされ、
そろそろ現実に目を向け始めたようだ。
                       
しかも日本では東京と言う大都会に住み、
物が豊でなにかと便利な生活をしていたマナさんとその家族には、
「欲しいものが無ければ、工夫するか、自作!」と言う、
ここの暮らしの黄金のルールも、すぐには受け入れがたいらしい。
                                
ちなみに私は、オーストラリアに住んでいた頃、
ニュージーランドに見切りをつけて、
オーストラリアに引っ越してきた人達の話を散々聞かされていて、
夢も希望も持たずにここへ来たので、
「聞いていたより良いじゃない」と思っている。

あらかじめ日本から送ったマナさんの荷物が昨日届いたので、
今日は夫と私で車の運転手を勤め、マナさんの引越しの手伝いをした。
3部屋とバストイレつき、電気代水道代込みで週日本円で約2万5千円。
買い物にも徒歩でいけるし学校も近い。
田舎なので、かなり安いのよね。
                        
クモの巣を払う子供たちを見ているときに、
「ここはオーストラリアと違って、毒グモがいないから安心ね」とマナさんが言うので、
「え?いますよ」と言ったら、
「やだぁ、毒グモいるのぉ?」と身震いした。
                            

ここにはKatipoという、レッドバック(セアカゴケグモ)の仲間がいる。
ここの人にも意外に知られていないので、きっと被害は少ないのかな。
子供達に「クモには気安く触らないように」と言い聞かせて、
私達は引越しの買出しに行った。
                    

つづく

♪ 松ぼっくりがあったとさ~

2009-07-19 | 日記
松ぼっくりがあったとさ~♪
(中略)
おサルがひろって食べたとさ~♪
今日はずっとこの歌を唄っていた。

「薪ストーブにくべる、松ぼっくりを拾ってきてね、一個10セントで買い取るよ」
と父ちゃんに今朝言われて、
娘と二人で松ぼっくりを拾いに行ったのだった。
娘は不況でバイトが見つからないので、
涙ほどの収入でも有りがたいのか、
めずらしく行く気満々で車の鍵をとった。
                                 
松ぼっくりの歌♪を唄いながら、高速使ってぴゅーん
(高速道路がタダなのは有りがたい)
最初の行き先は、オークランドの南にあるコーンウォール公園。
この大きな公園内には、ワンツリーヒルと言う山があって、
山頂は見晴らしの良い展望台になっている。
公園内にてお散歩気分で松ぼっくり拾いは、一石二鳥ね。

公園に入るとすぐ、イギリスの田舎の森を思わせる、
コケむす石垣のゲートや大木の並木の間を車は進み、
毛を刈られて一瞬、ヤギ!?と思えるような羊さん達や、
犬のお散歩やウォーキングする人達、
自転車の親子連れや凧揚げする人たちのいる広場を、
どんどこうしろに見て、細い山道を登って行った。


頂上の駐車スペースはあいにく満車で、 残念!
そのまま下りの道に回りこみ、景色を楽しみながら下りてきた。

結局松の木が公園内や道路わきに見当たらないのと、
あっても人目が一杯で恥ずかしいので、この場は引き上げるとするか、と涙の決断。
折りしも降り出すにわか雨。
じゃぁ、帰りがけに家の近くの<ひみつ>のドメインを見てみよう、となった。
(ドメインは自治体などの管理する広場)

帰りのコースは途中まで高速で、その後田舎方面コース一般道。
その途中にひみつのドメインがある。
そこに行ったら…、おお!思ったとおり!
駐車場の脇の地面は松ぼっくりだらけ。
金曜夜から土曜朝にかけての嵐で、
松ぼっくりが木からふるい落とされてて
拾い始めたらダンボール一杯もあっという間。

悪天のせいか幸い、お散歩組も乗馬に来る人もいなくって、
あたりは全く人気が無く、ごんごん拾い放題!!
収穫をざっと数えても、優に100個以上は軽くあって、
見れば娘もご機嫌さんで松ぼっくりの歌♪を唄ってたっけ。

拾ってきた松ぼっくりは、数日乾燥させた後、
大事な薪ストーブの「ご飯」になります。
めでたしめでたし


* あっそれは 拾っちゃダメよ ウマの……

母子留学、擬似母子家庭

2009-07-15 | 日記
未成年の子供と母親だけがニュージーランドに住み、
父親はそれぞれ自分の国でお金を作って送る、
いわゆる母子留学と言う滞在方法がある。
                       
もちろんその人たちは、ちゃんとしたVISAも持っているので、
全く問題なく、VISの許す限りNZに滞在できるけど、
観光旅行やロングバケーションではないから、
親子で味わう苦労は並大抵ではない。
(私はオーストラリアのブリスベンでそれを体験した)

こちらで知り合った何人かの友人も、
母子で日本や韓国から来ている人たちだ。
子供の教育のために、家庭を一時二つに別けて、
子供の将来に目をすえて暮らしている。

子供のホリデーには、見聞を広げさせるために母がハンドルを握り、
数百キロの道のりを運転して、母子で旅をしちゃった人、
片言の英語を使って、自治体の後押しをもらいながら、
不当にお金を取ろうとする悪徳大家さんと戦っている人、
不満の有る学校から子供を転校させるために、
たくさんの学校見学をして、徹底的に調べ歩く人。
こういった人たちを見ていると、まさに「母は強し!」と思う。

明日、オークランドには昨日着いたばかりの、
新たな母子留学の方達にお会いする。
(お母さんとお兄ちゃんと弟君)
住むところさえ持たない、ほとんど白紙状態のところから、
ニュージーランドの生活をスタートさせるようだ。
ろくに知り合いも無くて、さぞ不安な生活のスタートだろうな。
下の息子さんが18歳になるまでの7年間の滞在予定だとか。

ここでの暮らしがうまくいくかどうか、
生活が何とか軌道に載るまでの最初の二年が勝負と思う。
ぐっとこらえてここに残るのも、泣いて日本に帰るのも本人達次第。
何とかその2年を乗り越えて欲しいものだ。 




*  毎学期 世界中から 転校生