ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

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蹄管理の実態ー蹄鉄2

2019年07月17日 | 裸蹄管理

で、この「健康」な蹄ですが。この蹄は、具体的にどのようになっているのかというと、

こういう風になっています。解剖は体の3D地図に名前を付けている学問で、この図はかなり簡略化してますが、重要な部分を描いてます。赤丸にご注目。これは、被覆層が縮んで保護層を巻き込む形になっているんです。一回も削蹄されていない蹄に見られる、いわゆる「ムスタングロール」と呼ばれている構造は、こうしたものです。特に乾燥した地域に住んでいる馬は、蹄壁が被覆層でがっちり囲まれて、極めて強固な防護壁をつくっているのです。だから、裂蹄なんか起こるはずもない。

 

 ところが、家畜馬・家畜牛・動物園の宥蹄動物は皆、削蹄処理を受けてしまっていますね。すると、蹄はこうなります。

こんな感じ。被覆層が途中で切られてしまって、保護層が露出してしまう。

 更に蹄鉄を打つと、こうなります。

 一見、鉄で保護してるように見えますけど、完全固着しているわけではないから、保護になっていないんです。この隙間に汚いばい菌があれこれ入り込んで悪さをする、のにコントロールできない状況になる、もっとまずいのは、それを「可視化」できない、という点。

 これは、人間で言うならば、歯医者が虫歯を削って詰め物をくっつけて「治療しました」だったのに、その下で虫歯菌が再増殖して、まーた歯を削らなくちゃならなくなって悪循環、最悪、歯を失くしてしまう、のと同じですね。銀等の詰め物はかなりきっちり型取りをするけど、それでもこの結果になるケースがほぼ全例でしょう。ましてや、アバウトに作っている蹄鉄が合うわけがない。



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