ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

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裂蹄の補修

2021年02月27日 | 裸蹄管理

 蹄疾患の厄介な点は、「一回壊れてしまった蹄組織は元に戻らない」点でしょう。なぜって、蹄=爪=もう死んでる組織だから。死んでいる組織は当然ながら自己修復できない、これは爪水虫が完治しにくい一因でもあります。こういう場合、体の免疫反応は「組織ごと切り捨て」」という乱暴な方法をとるしかないので、蹄脱落が起きるんですね。

 脱落しなくても、白癬菌でボロボロになった蹄組織は体重や運動に耐えられず剥がれたり、めくれたり、白癬菌が食い込んだ箇所が抜け落ちちゃう(これが蟻道の正体)。対抗するにはどうすべきか、白癬菌自体には、前も書いた通り、テルビナフィンをはじめとした抗真菌剤の内服以外にありません。じゃあ、ぼろくなった蹄を修復するにはどうしたらよいか?

 これも、もう、色々やりました。巷で販売してる「蹄用の外用塗り薬」みたいな奴は、総じてダメです。白癬菌に食い荒らされてスカスカになった蹄組織の強度を上げることはしてくれないから。

 この目的にかなうものが、百均にあるとはねえ

 一つ目はこれ 要するに、マニキュアです。人間の爪に塗るのだもの。百均では山ほどマニキュアを売ってますが、速乾性の透明なトップコートを選びましょう。トップコートは一番強度が強いから。速乾性だと、すぐ乾くから楽。でね、初めてこれを使った時、蓋にくっついている付属のチャチい筆で塗れるんかい?と不安だったんですが、結論から言うと、全然大丈夫でした。存外広範囲を塗れる。蹄壁が剥がれ落ちてしまった箇所をこれで塗って強化します。剥がれるか?蹄の微細な穴に入り込んだマニキュアは落ちません。当たり前っちゃ当たり前なんだけど。。。。それに、剥がれたらまた塗りゃいいじゃないか。

 もう一つ、百均で使えるのはグルーガン&グルー。

ダイソーのグルーガンは¥300でしたけど、スティックは20本も入って¥100.安すぎ・・・・。ただ、百均のグルーガンは電源コードが必要です。安物だからなあ・・・・。ので、電源を取れない場合は、写真みたいな充電式がオススメ。馬が電線を踏んじゃったり、という面倒も回避できます。グルーはかなり熱くなるので、最初は心配したんですが、全然大丈夫だって。

 これで補修した蹄がこちら。

 グルーガンのいい点は、こうやって充填して、意外と落っこちない事(1週間~10日くらい全然大丈夫。騎乗や放牧しても落ちない)。それと、落ちる時にあとくされがない。ポロっと落ちて、蹄と中途半端にくっつき続けたりしない。ちなみに写真で蹄縁のテラテラ箇所はマニキュアを塗った場所です。蹄を美しく見せたければ、これでいじゃないですか。

 マニキュアを毎回塗っていると、かなり強度が上がるようです。



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