宝物箱を久々開いたような、どきどきした気持ちになりました。
終始、口元緩みっぱなしで・・くすくす笑いながらの鑑賞。
決して大画面で見なければならないような、
迫力ある映像があるわけではないのですが
本当に作りたいものを、作りたい人たちが集まって
仕上げた感がたっぷりです。
このような愛すべき作品を映画館で、
ほとんど貸切で堪能できて感謝。
(日曜日のレイトショーと言う事で、カッコいい若者と私の2人だけだった・笑)
1960年代のノスタルジーさとスージーの家のPOPさが、とにかく好み。
カメラが家の中を写す横の動きや、小道具も効いてます。
語り部のおじさんが登場。真っ赤なロングコートに緑のニット帽がとっても似合うの。
子役のサムのメガネの奥の済んだ瞳の美しさ。
スージーのブルーのアイシャドーの色っぽさ。衣装もレトロで可愛い。
ちなみに次女も6月で12歳です。その歳で駆け落ちって・・ちょっと複雑です。
子供の恋って、純粋・・・そして振り回される大人たちが滑稽。
子供を囲む大人のキャストが皆、素晴らしい。
特に好きなのが、生真面さが間抜けなエドワード・ノートン演じるボーイスカウトの隊長。
哀愁漂う、アクションなしのブルース・ウィルスの警官。
福祉局のティルダ・スウィントンなんて、本当に少ししか出ませんが
辛口で印象に残ります。(青いスーツがお似合いです)
お母さん(フランシス・マクドーマン)が娘をお風呂に入れるシーンが
何だか好きです。あの・・ピアス・・すごっ。
犬のエピソードは・・・切ないなぁ。(笑えなかった)
遊び心が満載の演出を堪能し、見終った後、幸せ気分になれました。
また、いつか見直したくなるそんな映画です。
ウェス・アンダーソン監督は「ダージリン急行」を見ました。
あのゆるさも嵌りましたが、今回の方がもっと好みでした。
ちなみに・・
もう1人の観客の若者!満足した様子で帰りにパンフ買ってました。
私も買いたくなったのですが、我慢しました。
そして・・「いい作品でしたね。」と、声かけたくなってしまった私でした