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おもしろ医療解説

最新医療情報、使える知識、あまり知られていないようなお話まで、子供でもわかる優しい医療解説ブログです。

テニス肘

2012-07-10 16:47:31 | 実話色々
使いすぎ症候群の実例です

40代の女性でテニスは今まで一度もやったことがないにも関わらず、テニス肘になったオバサンがいます。

テニス肘の正式名称は…

上腕骨外側上課炎といって、肘の外側(親指側)に炎症が起きて痛みが出てきます。

ドアノブを回したり、肘にカバンをかけたりすると、痛みが強くなります。

中にはものが握れなくなったり、衣服の着脱ができなくなる人もあるそうです。

このテニス肘は、テニスのラケットをフル動作を繰り返し行うことが原因で起こります。

そう考えると、テニスに限らずバドミントンや卓球、ゴルフなど、上肢を繰り返しふるようなスポーツはみんな該当します。

他にも、中華鍋の振りすぎやパソコンのマウスの使いすぎなど、スポーツに関わらずそのような動きを繰り返していると起きることがあります。

予防のためには、日頃から筋トレをしっかりするのはもちろん、正しい姿勢で協議をすること、血液循環をよくすることが大切です。

胆石の見つけ方

2012-06-16 16:45:23 | 実話色々
31歳女性、3人目の子供を生んで1ヶ月くらい経ったある日、上腹部痛と食後の背中の疝痛を感じて受診。

しかし胃が痛いのだと勘違いしていた彼女は、医師に胃が痛いと伝えた。

はじめ、特に検査などはせず、胃薬が処方されたが、まったく効果はなし。

その後、胃カメラやバリウム造影を行ったが、胃に問題はなかった。

しかし相変わらず食後の疝痛と上腹部痛はあり、次第に手足がむくむようになってきた。

しかし、それから2ヶ月後、体中に黄疸が出て緊急入院となった。

その時初めて血液検査をやってもらい、血中ビリルビン値が異様に高く、肝臓の機能障害が疑われた。

その後、腹部CT、MRIの画像診断を行い、胆石が発見される。







……その後はすぐに胆嚢の摘出手術が行われ、回復した女性は無事退院し、家庭での日常生活に戻った。










ところで、この女性を担当した医師ですが、なぜ血液検査を最初の方でやらなかったのでしょうねぇ……

血液検査したら、黄疸が出てなくても異常は出るだろうし、そうすれば胆嚢は取らずに済んだのかもしれませんよね。

最近では衝撃波を使った治療を選択するケースも多く、患者への負担が大幅に減らされています。

精神的な腰痛

2012-06-08 22:08:18 | 実話色々
14歳男子、中学校の部活動はバスケ部。

ある日、腰が痛いといい母親と整形外科を受診。

目立った外傷なし

画像所見なし

運動学的検査陰性

…あんた、本当に腰痛いの?

母親は首を傾げています。

男子は「痛い」の一点張りです。

数日後、また違う病院に行きましたが結果は同じでした。

口では「痛い痛い」と言いながら、家でも痛そうな素振りはしていません。

「アンタ!仮病なんて使ってないでしょうねぇ(怒)」

母親は疑いの眼を向けます。

「違うよ!本当に痛いんだよ!」

必死の抵抗です。

そしてしばらくすると…

「どうせ俺のいうことなんて誰も信じてくれないんだ」

といじけて部屋から出てこなくなりました。

翌日も学校に行きたがらない彼、

部活は休んでも学校にはいきなさい!

母親は言います。

……どうやらこの腰痛、ケガや病気ではなく、心に問題ありすうです。

さて、皆さんはどう思われますか?

具合が悪くなれば学校や部活を休めるし、みんなに構ってもらえる…

という考えから起こる仮病でしょうか?

それとも、本当に悩み事やどうにもならないことからくる「心の腰痛」でしょうか?

頑固な患者

2012-06-04 10:46:48 | 実話色々
40代男性、自営業で典型的な仕事人間。

ある日、足に違和感を覚えた彼は整形外科を受診。

彼の家族はみんなガンで亡くなっているため、ガンかもしれないという不安がよぎる。

医者にもその旨を伝える。

レントゲン

CTスキャン

MRI

血液検査

…どれも異常なし

異常なしなら別にそれでいいじゃん!

というのが普通ですが…

検査結果に納得できない彼は、医者にこう詰め寄る。

本当に異常はないのか!?

もしもガンだったらどうしてくれるんだ!

それから、腫瘍マーカーを調べてくれ。と何時間もダダをこねて医者を困らせる…

確かに細胞診なら一発だけど、金はかかるし下手したら他の健康な細胞にガンが移ることもある。

医者はそれを何遍も説明して、やっと彼を家に帰した。

それ以来、彼はその病院に行ってないが、今も元気に生きている。

みなさんへ…

医者も普通の人間ですから、間違いを犯すこともあれば、治療効果があがらない時もあります。

自分の要求や望む治療をしてほしかったら、まずは信頼関係を築くことが第一です。

患者にもマナーはあります。

より良い医療を受けるためにも、信頼関係は本当に大切です。

藪医者

2012-05-12 01:02:09 | 実話色々
40代女性

頭痛と眼痛、頸の痛みで病院に行きました。

医療関係者の方々は、この3つの症状だけでも、ドキッとしますよね。

彼女を診察した医師は、大した問診も検査もせず、頭痛薬と目薬と湿布をくれただけでした。

しかし、いくら薬を飲んでもよくならず、病院に通ってみるものの、症状はどんどんヒドくなっていくばかりです。

そこで彼女は、数時間かけて都会の大病院へ行きました。

すぐに頭部のCTやMRIを撮りました。

すると、なんと大きな大きな脳腫瘍が見つかりました!

頭痛、眼痛、頸の痛みは脳圧抗進症状のひとつです。

目薬や頭痛薬で治らず、痛みがどんどんヒドくなる場合は、かなり危険だったりします。

結局、見つかった時点て時すでに遅く、脳腫瘍発見から数ヶ月後に彼女は亡くなってしまいました。

基本的に、お医者さんは病気やけがを治してくれる人です。

でも、完全に医者任せじゃダメですよ。

自分の身を守るのは自分自身です。