おもしろ医療解説

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親離れできない人

2012-08-15 20:46:01 | 実話色々
昨日は、失明から4年で大学生になった少年の話をしました。

健常者からみたら想像もつかない凄いことかもしれません。

でも、障害者がみなこう何でもこなせる人ばかりではありません。

24時間テレビをはじめ、障害者を扱ったテレビ番組というのは、いわゆる「スーパー障害者」ばかりにスポットを当てていますからね。

もちろん、番組を面白くするためには仕方ないし、当たり前です。

でも、そのおかげで、障害者は自分たちと違う次元の存在だと思う人もいるかもしれません。

今日は、あえてダメ障害者の話をします。

皆さんがどう

失明から4年で大学に 3

2012-08-14 23:13:36 | 実話色々
大学受験に失敗したKくんは盲学校の専攻科へ進学。

鍼灸マッサージ師の養成課程で学ぶことになった。

元々優等生だったKくんは、同級生たちの中ですぐに一番になった。

しかし、精神的にはヤワな部分があり、全員が自分より年上の専攻科のクラスに馴染めず、成績の良さとは裏腹に学校には足が遠くなり、ついには休学してしまう。

休学から1年、Kくんは新たな目標に動き出す。それはかつて失敗した大学受験に挑むことだった。

希望の大学に見事合格し、今春から大学生となった。

Kくんの通う大学は観光学科のある大学。

熱心な鉄道ファンのKくんにとっては、毎日の授業が楽しく夢のような時間だ。

Kくんの将来の夢は、自分の旅行会社を作り、障害者が楽しめる旅行プランを提案することだ。

失明から4年で大学生に 2

2012-08-13 23:03:04 | 実話色々
Kくんの当時の病状は深刻で、すぐに手術が必要であった。

こうして中3の夏休みに入院して手術を受けたKくん、失明は免れたものの全体に視力は落ち、バスケでの推薦入学を考えていた高校を諦めなければならなかった。

中学卒業後は盲学校高等部に入学。バスケはできなくなったが、様々な視覚障害スポーツと出会い、部活にも積極的に取り組むようになった。

中でも一番力を入れていたのがフロアバレー。1年生ながらレギュラーをとり、試合で大活躍した。

またパソコンにも興味がわいて、将来は大学進学を目指すようになった。

しかし2年生の夏に網膜剥離が再発。また入院して手術を受けたものの今度の手術はうまくいかず、結果的に失明してしまった。

夏休み明けに学校に戻ってからは、点字の猛特訓がはじまった。

希望の大学は障害者を広く受け入れてくれる学校だったため、なんとしても受かりたかったのだ。

しかし世の中そうそううまくはいかず、大学受験は失敗に終わる。

失明してから1年ちょっとでの受験、彼には大きな負担だったのだ。

しかし自立はしなければならない。

つづく

失明から4年で大学生に 1

2012-08-12 22:50:47 | 実話色々
Kくんは21歳、夢に向かって頑張る大学生。

Kくんは網膜剥離によって17歳で失明した。失明からわずか4年で点字で大学生活を送れるまでになった。

視覚障害者は指先の感覚が優れていると思われがちだが、それは先天盲の方々のことで、弱視や大人になってから失明した人は、それなりに訓練を積まないと、感覚は鍛えられない。中途失明から社会自立ができるよつになるまで、数年はかかる。その中でも点字を覚えることは本人にとってもつらく大変なこと。

というのも、点字を覚えたところで世の中に出てもあまり役にたたないからだ。

しかしそんな点字を1年たらずで覚え、盲学校でトップの成績を取り、大学受験に成功したKくんは人一倍努力家でしょう。

Kくんは元々青眼者、運動が得意で小学校から続けたバスケで全国大会にも出場した。しかし中学3年のある日、練習中に他の選手と接触、顔を強くぶつけてしまったのだ。

幸いお互いに目立った怪我はなかったものの、Kくんは目の見え方に違和感を感じた。

何もないところで虫が飛んでくるように見えたり、景色がぼやけて見えるのだ。

病院に行くと、網膜剥離と診断される。

つづく

喘息@自己管理

2012-08-11 22:35:48 | 実話色々
これは10になる喘息の少女のお話です。

彼女が喘息の診断を受けたのは2歳の時、風邪をこじらせてセキがとまらなくかって病院に行った時に診断されました。

症状は中程度、薬とネブライザーを毎日やらなければならないという。

しかし症状がでていない時は、いたって元気。運動もできるし健康な子どもたちと元気に外で遊べるのだ。

そういうこともあってか、本人はもとより親ですら危機感が薄い。

何日も薬を飲み忘れた挙げ句、真夜中に突然発作を起こして救急車で病院に搬送されることも多々あった。

そうして、いつも主治医M先生に親子共々叱られるのがお決まりのパターン…

小学校にあがると、体を鍛えるために水泳教室に通い始めた。するとだんだん体も強くなり、あまり発作を起こさなくなっていった。しかし、それがまた薬を飲み忘れる原因…

彼女は10歳を過ぎた今も、薬を飲む習慣はなく、相変わらず毎回夜中に発作を起こしてはM先生に怒られている。