つれづれなるまま映画を観て過ごす「ベッチーの映画三昧日記」

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「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」

2018-05-02 18:57:45 | goo映画レビュー
●ベッチー的映画三昧日記
 生きるべきか、死すべきかそれが問題だ!「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」


 本作を観ると、改めてマーベルの映画戦略が優れているかがわかる。MCA(マーベル・シネマティック・ユニバース)と呼ばれる2009年の「アイアンマン」から始まったマーベルコミックのヒーローたちを主人公に個々の活躍を描く作品群とそれと時間軸を同じにする、各ヒーローたちがドリームチームを結成し、その活躍を描く「アベンジャーズ」シリーズ。両者が伏線でつながり微妙な関係を持ちながら連続ドラマのように続いていくので、観る側も必然的に次回作も観なければと大ヒットを生み続けてきた。

 本作はその「アベンジャーズ」シリーズの第3弾というかマーベルの10年間の作品群の最終作「アベンジャーズ4」のためのプロローグというべき作品だ。したがって、悲劇的な要素が極めて強い。

 前宇宙を制圧する力を秘めた6個の“インフィニティ・ストーン”を求め、悪の帝王サノスが地球へ降臨する。アイアンマンをはじめ前作で敵味方に分かれたキャプテン・アメリカ派のヒーローたちも大集合する。そして新たにドクター・ストレンジや宇宙からの助っ人“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”たちも参戦してサノスを迎い撃つが、圧倒的破壊力の前になす術がない…。

 本作はすごく単純な話で、最初から最後まで強靭な敵に向かっていくヒーローたちとのバトルのみ。まるで「ドラゴン・ボール」の宇宙最強戦のようだ。 それでいて、各キャラクターの悩める情緒的部分や見せ場も設けてあるところが本シリーズの優れたところ。

 でも、サノスが強すぎて強すぎる。まさにラスボスである。しかし、この悪役が何も考えのないヒールではなく、彼なりにある目的を持って行動しているという点が設定の上手いところだ。ある意味、サノスにも彼なりの正義があるという設定。したがって、彼を単なる侵略者とみるかどうかも見方によって変わってくる。そんなサノスに対して、今までどのような逆境でも最後にチーム力で勝利を手にしてきた「アベンジャーズ」も「えっ!」という展開に声も出なくなる。

 本作は来年公開予定の最終作への序章ということになるが、このままいくと、本当に最後はサノスと刺し違えて地球ばかりか全宇宙のヒーローたちが全滅してしまうのかも?という展開である。

 自分たちが作ってきた絶対的ヒーローキャラを惜しげもなく、このようにしてしまうとは、恐るべしマーベル!である。

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