石野真琴のなんでもあり?

多趣味な石野真琴が、普段感じている事、将棋、祭り、甲冑等々、趣味の内容を描きます

焼きそばが圧倒的に強い理由

2011-11-24 22:49:49 | 趣味
 話題のニュースや著名人などに縁のある料理を紹介する「日本全国縁食の旅」。食事情に詳しいライター・編集者の松浦達也氏がお届けする。今回は、11月12・13日に兵庫県姫路市で行われたB級グルメの祭典「B-1グランプリ」を素材に、「焼きそばブーム」について考える。
 すっかり秋の風物詩となった、全国各地のB級グルメの祭典、B-1グランプリ。今年の第6回大会の優勝は岡山県真庭市の「ひるぜん焼きそば」となった。第1回からのグランプリを数えると、富士宮やきそば、富士宮やきそば、厚木シロコロ・ホルモン、横手やきそば、甲府鶏もつ煮、ひるぜん焼きそばの順となっている。
 B-1では圧倒的に焼きそばが強い。全6大会中4大会で栄冠を勝ち取っていて、今回の上位10団体を見ても、ひるぜん焼きそばのほか、4位になみえ焼きそば、6位にも石巻焼きそばが入賞している。
 なぜ焼きそばはこんなに強いのか。確かに今回も出店63団体中、12団体がやきそばを供していて、多勢であることは間違いない。だが優勝率66.7%とはあまりに強すぎる。その理由は、焼きそばを出す店舗が地域で生き残ってきた系譜と関わりが深い。
 飲食店経営では、どんなに小規模でもキャッシュフローを回すのが絶対条件だ。現在の飲食店経営でも、FLコスト(※Food/Laborの略)という、食材原価+人件費の比率は重視されるが、焼きそばのように原価が安ければ、急激に経営が悪化するということは考えにくくなる。
 もうひとつ欠かしてはいけない視点がオペレーションだ。客が焼く業態だけでなく、店が焼く業態でも、「焼きそば」は他に比べて圧倒的にオペレーションを簡素化できる。麺、ソースなどほぼすべての素材が外注可能で、肉やキャベツを切るだけでも立ち上げはできる。競合店も増えるが、駄菓子屋などとの兼業で副収入を得ることも可能となる。そうして経営が長く続けば、工夫をする店舗も現れる。
 実際、今年のB-1での石巻焼きそばに加えられた出汁は、鰹節やさば節、さらにはサンマなどから抽出されていて、参加者によればこれまでより遥かにグレードアップしていたという。優勝したひるぜん焼きそばにしても、地元で愛される味噌ベースの焼きそばソース「若田のたれ」や「落合のたれ」などが切磋琢磨してきた結果、栄冠にたどり着くことができた。B級グルメ文化も、進化、継承が繰り返されることでその深みを増してきたということなのだ。
 B-1でグランプリを獲得すると、経済効果は獲得後の数か月に限定しても、約30億円にのぼるという。第一回、第二回と連覇した「富士宮やきそば」などは、焼きそばで町おこしをはじめた2001年以降の経済効果が昨年時点で439 億円(静岡市のコンサルタント会社「地域デザイン研究所」試算)と、もはや500億円に迫る勢いだ。
 焼きそばは、戦後の屋台に起源を持つと言われ、各地方の工場労働者や子どもたちのお腹を満たしてきた。そしてB-1に出場するような「ご当地焼きそば」のさらなる進化で「太く長く」愛されていくはずだ。ちなみに今年上位に入った、ひるぜん焼きそば、なみえ焼きそばは、ともに太麺である。

 この記事の分析によれば、焼きそばが圧倒的に強い理由は、一言で言えば「焼きそばは原価が安く作るのは簡単であるから、その分、工夫する余地が多い」という事になると思います。
 しかし・・・それだけなんでしょうか。
 焼きそばは、確かに原価が安いと思われます。自分で作る場合、麺はスーパーで買って来れば一袋3食(3人前)で100円、キャベツは1玉100円~250円、豚肉は100グラム98円~ぐらいでしょうか。その他にも色々必要ですが。
 キャベツ1玉をみじん切りにした場合で、焼きそば何人分になるか、1人分豚肉を何グラム入れているか、他の野菜や茸などを入れるのか・・・、針生姜を付けるかどうか。
 単純には言えませんが、焼きそばの原価は、自分が作る場合でも1食あたりで、100円を超える事はまずあり得ないと言えそうです。
 これが屋台でも店でも、600円前後で売られているわけですから、1人分にもう100円ぐらいの原価を掛けても良いとは言えます。
 作るのも簡単で、売っている焼きそば麺は焼くと言っても実際には蒸すわけですが、作るのに必要な時間は、野菜を切る時間を含めなければ数分以内、野菜を切る時間を考えると10分~20分程度でしょうか。

 ラーメンや蕎麦、うどんなどは、出汁を取るのに時間も原価も必要ですが、麺を購入して作るのであれば、それほど原価が掛かるとも思えませんし、製作時間もそれほど掛かりません。
 ただ焼きそばと違うのは、蕎麦やうどんでは工夫の余地がやや少なく、ラーメンは逆に工夫の余地が大きすぎて・・・B級グルメには向かず、本格的に工夫した蕎麦やうどん、ラーメンはB級ではなく、A級グルメとなりそうな気もします。
 そう言う意味で、焼きそばと言う食べ物は、B級グルメとして広く認知されているだけに良いのかも知れません。
 しかし、幾ら何でも焼きそばの優勝が、3回に2回と言うのは多すぎるので、他にも理由はありそうです。

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