人の衣服は
寒い北は皮、砂漠の西は毛
温暖な東は麻、暑い南は綿
麻と綿は布の文化。
着る布は長方形。
綿ならばそのまま巻いて服になるが
麻は巻きづらいため
日本では着物のかたちをつくる。
つつむ布は正方形。
日本ではふろしきという。
もともと「平包み」といっていたが
お風呂あがりのマットとしてその上で着がえ、
さらに脱いだ着物は包んで持ち帰れる。
お風呂以外でも使うが
日本人のネーミングセンスで「ふろしき」となる。
日本の風呂敷はもともと古い着物をほどいて
反物の幅(約38cm)をつないで作ったので
サイズを二巾(ふたはば)や三巾(みはば)という。
正方形ではなく縦が少し長い。
縦糸のほうが伸びづらいので、
ひっぱって使いやすくするために長くする。
江戸時代は風呂敷に屋号を入れて
街道を歩くと宣伝にもなった。
自然のモチーフなどをパターンにして
増幅させた文様をふろしきに刺し子して
布を丈夫にするとともに縁起や魔除けとした。
麻の葉、青海波、七宝、かごめなど。
朝鮮半島のふろしき「ポジャギ」は
細かいはぎれのパッチワークなので
角が結びづらいこともあり
角に付けたひもを結んで使う。
日本は現在エコロジーブームなので
風呂敷がよく取り上げられているが
まだ古くさいイメージがあるのか
それほど普及はしておらず
本当の便利さを知らない人も多い。
使い方を知り、そしておしゃれな風呂敷もふやしていこう。