使徒パウロは女性が話すことを禁じたか
使徒パウロは,「女は会衆の中では黙っていなさい」と書いています。
「女性は会衆の中では黙っていてください。話すことは許されていないからです。律法にもある通り,女性は男性に従ってください」。
(コリント第一 14:34)
どういう意味でそう述べたのでしょうか。女性の知性を侮っていたのでしょうか。そうではありません。
事実パウロは,しばしば女性による健全な教えに言及しました。
「あなたの偽善のない信仰を思い出すからです。あなたの祖母ロイスと母ユニケがまず,そのような信仰を抱きました。そして,あなたも抱いていることを私は確信しています」。
(テモテ第二 1:5)
「同じように年長の女性も,神を畏れる人にふさわしい振る舞いをし,中傷せず,酒に溺れず,善いことを教えるべきです。そうすれば,若い女性に次のことについて助言を与えられるでしょう。
夫を愛すること,子供を愛すること,健全な考え方をすること,貞潔であること,家事をこなすこと,善良であること,夫に従うことです。そのように行動すれば,神の言葉が悪く言われることはないでしょう」。
(テトス 2:3~5)
コリント人への手紙の中では,女性だけにではなく,異言や預言の賜物を持つ人たちにも,他の信者が話している時には「黙っていなさい」と勧めています。
「では,兄弟たち,どうするとよいでしょうか。皆さんが集まる時,ある人は賛美の歌を歌い,ある人は教え,ある人は啓示を告げ,ある人は別の言語を話し,ある人は通訳します。何をするにしても,会衆を力づけるために行ってください。誰かが別の言語を話す場合は,多くても2人か3人に限り,順番に話すようにしてください。そして,誰かが通訳すべきです。 通訳者がいないなら,会衆の中では黙っていて,心の中で神に話すべきです。預言者の場合は2人か3人が話し,ほかの人たちはその意味を理解するように努めてください。 しかし,座っている別の人が啓示を受けたなら,話していた人は黙ってください」。
(コリント第一 14:26~30
「神は無秩序の神ではなく,平和の神だからです。聖なる人たちの他の会衆全てと同じように」
(コリント第一 14:33)
恐らく,クリスチャンの女性たちの中には,新たに見いだした信仰に夢中になるあまり,話し手の話を遮って質問する人がいたのでしょう。
当時のその地域ではよくあることでした。
パウロは,そのような無秩序を避けるために,女性たちに「家でそれぞれ自分の夫に質問しなさい」と勧めたのです。
「何かを学びたいなら,家で夫に尋ねるとよいでしょう。女性が会衆の中で話すのは恥だからです」。
(コリント第一 14:35)