遊女~asobime~色街道中探訪記

遊廓、赤線、青線があった場所、古い温泉街や町並み、看板建築、古い旅館や旧遊廓などの建物内も画像付きで紹介しています。

横手市 大町 旧「阿桜花街」

2013-06-27 15:58:37 | 日記
秋田県 横手市 大町

正面(突き当たり)の蛇の橋を渡ると横手城址に出る。通称「阿桜(あざくら)花街」。昭和30年頃、この土地から「ドンパン節」が広まった。「赤線跡を歩く」より
◎「全国花街めぐり」で横手の代表的料亭として紹介されていた「田中屋」の建物は、残念ながら取り壊され駐車場になっていました。
↓横手市 大町にある「阿桜花街」付近

同じ通り沿いにある
旧「平源旅館」 横手市 大町 6-24

「平源旅館」は創業 明治6年(1873年)
大正15年(1926年)類焼により土蔵を除く本館を消失後、現在の姿となる。
本館、蔵ともに登録有形文化財に登録されている老舗旅館で、2008年に閉館後、2011年に㈱イヤタカが土地、建物を収得。 2012年ウエディングスペース「ゲストハウス平源」として生まれ変わる。

犬養毅や石坂洋次郎、美空ひばり など数多くの著名人や皇族ゆかりの格式高い宿であったとか…

↓お隣りにある旅館「平利(ひらり)」大町6-22
明治元年創業の老舗旅館でしたが、ボイラーからの出火により、国の登録有形文化財の建物を消失。竹久夢二の残した作品など貴重な品々も消失。火災から9ヶ月後、現在の姿となる。

「木村屋」横手市 大町8-8
こちらは、平源旅館の向かい側にある老舗の和菓子店で、創業 明治35年。こちらも文化庁登録有形文化財に指定されています。

同じ通り沿いにある古い写真館
「藤原写真館」大町 4-19

街道沿いには、古い建物や商家がまだ残っている様です。

右側の理髪店「大沢理容」

こちらの店舗もかなり古そうです。

街道沿いにある古い商家
「橋本金太郎商店」大町 -11
秋田の銘酒を各種取り揃えている酒店。

蛇の崎橋を渡り、通りの角にある建物。

入り口横の窓も少し凝った作り。

蛇の崎橋の近くにある「蛇王神社」


オマケ画像…
花街探訪の帰り道、老舗和菓子店の木村屋さんの外に書いてあった「あんこ豆腐」がどうしても気になって…お土産に購入。
原材料は豆腐ではなく葛粉とこしあんで、羊羹と葛饅頭を合わせた様な味と食感。

(*´∀`)美味しかったので、また買いに来たいです。夏限定の商品♪

秋田県 横手市 大町「阿桜花街」
撮影日2013/06/24




秋田県 横手市 馬口労町(遊廓跡)

2013-06-27 01:51:20 | 日記
横手の指定地(赤線)は馬口労町(ばくろうまち)。現在は「中央町」となっています。

「みちのく女郎屋蜃気楼」によると…1943年(昭和18年)、横手市にあった指定地の娼家は「笹本楼」「山田屋」「風月」「万屋」「玉屋」「横手クラブ」「千歳」…とあります。
↓料亭風の建物。
右がスナック「妖」、左が和食処「和味なごみ」として営業中…


「笹本楼」が旧 光明寺のすぐそばで、通りから少し離れた路地の奥…とあります。この辺りだったのでしょうか…?

おにぎり&おでん「美や幸」

隣は、季節&鍋料理「菊彌」。

来た道を振り返り撮影。この通りの奥に最初に載せた料亭風の建物がありました。

横手に初めて「カフェー」が出来たのは1929年(昭和4年)、「フロラ」「フォント」…翌年には馬口労町を中心に相次いでカフェーが開店した…とあります。
↓こちらは現役のスナック街でしょうか?

古い建物の一階部分を改装して営業している様子。


怪しい路地裏を発見。

更に進むと「宝石」の看板。

廃業中の様です…

来た道を振り返ると、こんな感じです。
大人一人が通れるぐらいの狭い路地…

通りの横に細い道…

その先にある古い建物。

細い路地裏を更に進むと…

変わった入口の店を発見。

廃業中の様です…


こちらの店舗も廃業中…

細い路地裏の出口付近。

少し広い通りと合流。中央町3丁目

料亭風の建物。

割烹「小菊」

中央町

居酒屋「悠楽」

「伊藤種苗店」

古い商店の建物「湯川清月堂」とあります。

硝子戸に「佐藤洋服店」とあります。

廃業中の店舗跡。

右側に気になる名前のスナックを発見。

遊里の花で「遊里花」ゆりか…でしょうか?

2階の部分の手擦りと白いレースのカーテンが素敵な理髪店。


「よるの女性街・全国案内版」昭和30年によると馬口労町の指定地の娼家は、旧女郎屋の「千歳」「大黒屋」…
その他「恵比寿屋」「旭屋」などがあった様です。

オマケ画像…
馬口労町付近で駐車場を探している途中に見付けた妓楼風の建物。


秋田県 横手市 中央町、(旧 馬口労町)界隈
撮影日 2013/06/17


秋田県 角館 西勝楽町(遊廓跡)

2013-06-17 23:16:05 | 日記
「東北の小京都」角館は三方を山と川に囲まれた城下町で、江戸初期に形作られたままの規模を保っているため驚くほど狭く、徒歩の時代を体感できる町である。遊廓は西勝楽町にあり、裕福な地主層や鉱業景気などを背景に、明治の半ば頃から体裁が整えられていった。割烹「登喜和」のある通りが指定地だった。
「赤線跡を歩く」完結編より

「赤線跡を歩く」完結編でも紹介されていた、遊廓が置かれていた通り。角館(西勝楽町)
昭和四年ごろ、妓楼は「竹屋」「常盤屋」など五軒ほど。



「川竹」の看板を曲がると…

西勝楽町の横町「不開(あかず)小路」

川竹の立派な門構え



中を覗いてみると料亭「川竹」は営業準備中らしく、仲居さん達が忙しく動いていました。


料亭の近くにあった廃業中の建物。

玄関の入口横に飲酒運転の注意書があるので、昔は料亭や特殊飲食店だったと思われます。

「不開(あかず)小路」の先…蔵があります。

土産屋の古い建物。

「赤線跡を歩く」完結編でも紹介されていた西勝楽町に近い商店街にある雑貨屋さんの建物。

「伊保商店」イオヤの全体。かなり奥行きがあります。大谷石で組まれた建物は大正末に建てられたもの。

入口はアーチ型に組まれています。

「イオヤ」の中を拝見…天井にはしっかりとした木材が組まれ、裸電球が吊されただけの照明。店内には舞踊品の扇子、手拭い、お面…魚籠やネズミ捕り…おもしろ雑貨や日用品など品揃えが豊富。


オマケ画像…
耳掻きを集めている母に、秋田の名産「きりたんぽ」と「ハタハタ」のご当地耳掻きを購入しました(*・ω・)ノ


秋田県 仙北市 角館 西勝楽町界隈
撮影日2011/05/03



花巻市「台温泉」⑤温泉街

2013-06-05 01:31:13 | 日記
昭和26年から芸者と酌婦が分離され、花代も芸者1時間300円、酌婦250円となった。しかし、それもつかの間、現在は花巻温泉からバスで5分の台温泉を含み、芸妓ばかりで98名あ大きな置屋は「多津奈」「富多葉」「北田屋」「和良久」など…

よるの女性街・全国案内版
渡辺 寛 著・昭和30年 より

昔の台温泉の様子

現在の台温泉①

台温泉②

右側の建物

正面から。理髪店の様な建物

スナック風の建物

「観光荘」


右側が「そめや旅館」

「そめや旅館」駐車場から温泉街の坂…車1台が通れるぐらい狭い道幅です

2階部分が古い造りの建物

「吉野家旅館」

「金矢ホテル」

廃業中…

「楽知館」こちらの旅館も残念ながら廃業中の様です…

「楽知館」の敷地内にある池…鯉が泳いでいるのが見えます。

丸窓のある古い旅館風の建物。こちらも現在は廃業中の様です…


先に紹介した「水上旅館」

先に紹介した旧遊廓の「炭屋台の湯」

先に紹介した老舗「中嶋旅館」


かつては芸者のいる置屋が置かれ、たくさんの遊客で賑わっていた温泉街も、今は廃業中の旅館が目立ち、ここで紹介した中にも現在は営業していない所もあると思いますが…
鄙びた温泉情緒を味わい、懐かしさに浸れる温泉街として、訪れるファンを癒やし続けていると思います。

岩手県 花巻市 台温泉
撮影日2011/04/11~2013/04/16


台温泉①「炭屋台の湯」

2013-06-05 01:30:15 | 日記
岩手県 花巻市 台川沿いの山間に、15軒ほどの旅館が建ち並ぶ台温泉の入口に建つ漆黒のレトロモダンな建物。この旅館は、築150年以上の古い宿で、昔は遊廓として使われていた建物を改築したとか…
「台の湯」①

「台の湯」②

紫の鮮やかな暖簾。

暖簾をくぐると…

「台の湯」玄関。

玄関にある金魚鉢

朱塗りの階段

この階段、昔は黒塗りだったとか…

玄関横にある神棚

館内、古い家具や食器などが飾られていて、レトロ博物館の様な雰囲気。






廊下

脱衣所もレトロモダンな雰囲気。

こちらが浴室…湯気で曇って見えません…

湯上がりにどうぞ…

とても築150年以上経っているとは思えないほど手入れが行き届いた建物、和と洋が混同する館内は、どこか艶っぽい雰囲気が漂い、昔の遊廓の面影を偲ばせてくれます…


岩手県花巻市台温泉「炭屋台の湯」
撮影 2013/04/16