建築設計について

建物を建設するときに何が大事かということを考えてみました。

シリーズ共同住宅をつくる 第10回 「住まい」としてのマンションの平面計画(7)

2012年12月16日 | コンセプト

コーポラティブ方式の考え方

マンションの住戸を個人のライフスタイルに合わせて創るためのコーポラティブ方式について説明します。

住宅需要者が集まって組合を結成して、その組合が事業主となって、土地取得から設計者や建設業者を決めて、建物の建設を行う集合住宅建設方式です。一般的には、コーディネーターや設計者が企画して住宅需要者を募集し、建設組合を結成して共同で土地を購入(あらかじめ決まっていることも多い)を行い、設計事務所等に依頼して各組合員の希望を取り入れながらプランを練り、建築会社に発注して、建設を行い、完成後も共同で管理するという仕組みです。事業主が個人の集団ということで事業の進捗が難しい為、コーディネーターがサポートしますが、完成までに時間が掛ることが普通です。

コーポラティブハウスは、デベロッパーが分譲する一般的な“レディメイド”のマンションの対極にあるもので、設計の自由度という点では戸建ての注文住宅に近く、居住者の趣味趣向を反映させられる“オーダーメイド”の集合住宅といえます。建設スタートの時点でほとんどの入居者が決まっているわけですから、通常マンションの販売価格に含まれているモデルルームの運営費用や過度の広告宣伝費用も省け、その費用分を住戸設計の質的なグレードアップに充てることもできます。

● 愛犬と一緒に暮らしたいならペットにも居心地の良い空間を・・・
● 心置きなく趣味に没頭できる空間が必要なら趣味の趣向に合わせた空間を・・・
● お年寄りやお体の不自由な方が同居されるのなら完全バリアフリーの空間を・・・
● アレルギー体質のお子様がいらっしゃるのなら新建材を使用しない天然素材の快適空間を・・・
● 書院作りや数寄屋作りの和風が好きな人には本格的な和風空間を・・・

といった具合に、“ご家族のライフスタイルを反映させ、なおかつ納得できる価格で手に入れたい”という
「合理的なわがまま」を実現させてくれるのが、「コーポラティブハウス」ならではの魅力だと思います

 



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