建築設計について

建物を建設するときに何が大事かということを考えてみました。

シリーズ共同住宅をつくる 第11回 「住まい」としてのマンションの平面計画(8)

2012年12月18日 | 共同住宅をつくる

コーポラティブ方式の利点

1.自由設計・自由仕様で、ライフスタイルを反映した住宅が実現します。

組合が直接に設計者を選んで依頼できるため、先々を見通して構造躯体や設備配管も設計され、ライフステージやライフスタイルが代わっても暮らしを支えられるような質の高い空間を生むことができます。
通常の分譲マンションは、デベロッパーが決めた間取りや仕様を選んで買うだけですが、コーポラティブハウスは、戸建ての注文住宅のように、ライフスタイルにあった理想の家を設計者とともに創り上げていきます。共同住宅でありながら、生活空間(間取り、設備、仕上げなど)を、自分の趣味嗜好を反映させながらご家族が快適に生活するための空間を作り上げることが出来ます。これが分譲マンションでは実現できないコーポラティブハウスならではの利点といえます。

2.コストの中身がすべてオープンで、合理的な納得のいく価格です。

土地費、建築費、設計・監理料、コーディネート料、調査・予備費などの予算額がすべてオープンにされますので、事業費の透明性が保たれ、より納得価格で取得が可能です。

3.程良いコミュニティが形成されます

  土地取得から設計、施工と組合事業を進める過程で、居住者相互の理解とコミュニケーションが促され、入居後のほどよい近隣関係が築かれやすい。分譲マンションと違って数戸から数十戸の規模なので管理組合でも合意形成がしやすいため、将来の大規模修繕等にも対応しやすい。お互いが顔見知りという関係は、下見に来た泥棒を注視・注意できるため、防犯上でも最も有効とされる。
建物完成前からの組合総会を通じて、居住者同士の自然な交流を生み、程良いコミュニティが形成されていきます。建物が完成して入居する時には、お互いの顔がわかっている状態で新生活がスタートしますので、隣人の顔さえ知らないほど人間関係が希薄になりがちな現代の都市生活でも、適度な距離を保ちながら安心で安全なコミュニティが保てます。

4.情報開示と安心感と、分譲にはない愛着感が得られますコーディネーターが関与することで、進捗状況定期的な工事報告が届くことで、工事の進行状態が確認できるとともに、現場見学会を通じて工事の過程をしっかり把握でき、図面との付き合せもできて、建物の安心安全な施工状況を把握でき、又、組合メンバーには事業推進上必要な情報(会計・経過・スケジュール等)が適時開示されます。完成したライフスペースには、設計に参加したことでそれぞれの家族の思いが形になっている為、建売や分譲の住宅とは違った愛着感を得ることができます。
 

 



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