忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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レイ・チャールズが遺したもの「Ray」

2005年01月29日 | 作品紹介(映画・ドラマ)

さて、今日はちょっと違う形での映画紹介をしてみたい。
私の知人のバニラ氏に登場していただくことにした。
というのも、氏の書かれた「Ray」の感想に大変感銘を受けたからだ。
今回、当BLOGへの転載の許可をお願いしたところ、
快諾していただいた上に原文に加筆までしていただいた。感謝。

1930年9月23日ジョージア州アルバーニに生誕。
37年、緑内障の悪化により失明。
45年、母アレサ死去。
48年、シアトルに移りジャズバンド「The McSon Trio」結成。
49年、初のレコード「Confession」を発売。
スゥイング・タイム・レコードからもレイ・チャールズ名義のシングル発売。
52年、アトランティック・レコードに移籍。
59年、ABCパラマウントに移籍。
61年、ジョージア州の人種隔離施設での公演を拒否し、人種問題に一石を投じた。
65年、ボストン空港で麻薬不法所持で逮捕。更正施設に入る。
79年、ジョージア州が正式に謝罪。
87年、聴覚障害者のためのロビンソン基金を設立。
94年、「A Song For You」で12回目のグラミー受賞。
2004年6月10日、肝臓疾患の合併症により死去。
享年73歳。

僕が一番最初に買ってもらったCDは、当時流行っていた光GENJIでした(笑)
でもその後、伯父の持っていたクィンシー・ジョーンズのアルバム
「Back On The Block」に衝撃を受け、
チャカ・カーンとのデュエット曲を歌うレイ・チャールズに興味を持ちました。
そして、初めてのお小遣いで買ったCDはレイ・チャールズのベスト。
中学の頃はクィンシーとレイをCDが傷まみれになるくらい聴いたのです。
そんなこんなで、レイ・チャールズには思い入れが多少あります。
あまりCD持ちじゃないので、レイのCDも2枚程度しか聴いた事ありませんが、
曲が流れると意味も分からずデタラメに覚えた歌詞で未だに歌えます(笑)

映画は、レイの長所短所を隈無く描いていると思います。
拒否反応を示してしまうエピソードもあるかもしれませんが、
そこに映し出されてるのは紛れもなくレイなのです。
僕が最初にレイのCDを聴いた時、何か僕を突っぱねる感があったのを覚えています。
それが段々彼の歌の魅力になりいつしか好きになっていく。。。
その「突っぱねる感」は、その拒否反応と同じ気がしました。
決して誉められたものではない彼の私生活が、
彼の歌の根幹だったのかもしれません。

映画を観て残念だな~と思ったことがひとつ、
レイ・チャールズが亡くなってしまった事です。
僕がようやく彼の歌を理解出来る歳になり、ライブの良さや迫力や、
文字どおり「ソウル」を感じられるようになって来た矢先に
彼は亡くなってしまったんです。
もう彼のライブを生で観る事が出来ないのがとても残念です。
この映画が彼の一生を描いてくれたのがせめてもの救い。
ライブを観れない今、せめて彼の「ソウル」をこの映画で感じたいと思います。

実際レイ本人に会ったことないので憶測の話にはなりますが、
彼はそんなに「自分の話」をしない感じがするんです。
自分の栄光を語ったり、挫折話でネタを作るタイプの人間には見えないんですよ。
でもそんな彼が監督にここまであけすけに自分の人生を語った事、
それは映画の中でも語られる「母への想い」もあったのかもしれませんが、
世を去る前に残さなければいけない事を感じていたように思えて仕方ありません。

彼はソウルの神様と呼ばれました。
彼には12人の子供がいます。
彼には暗い過去があります。
でも彼の歌を愛する人は世界中に何万といます。

上映時間も2時間半を越えますし、
彼の人生を「偽善だ」と言う人もいるかもしれません。
でも今回観て気付いたのは、良くも悪くも彼はソウルの神様だと言う事。
何も知らない中坊が意味も分からぬ英語の歌に衝撃を受けたのは、
そこに本当の「ソウル」があったからなのではないでしょうか?


■DVD:「Ray/レイ」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:Ray
    配給:UIP
   公開日:2005年1月29日
    監督:テイラー・ハックフォード(「愛と青春の旅立ち」)
   出演者:ジェイミー・フォックス(「ALI」「コラテラル」)
 公式サイト:http://www.ray-movie.jp/index.php
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (16)    この記事についてブログを書く
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16 コメント

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教えてください (PC初心者)
2005-01-29 12:12:43
ブログって儲かりますか?
返信する
行きたいけど、行けない。だって仕事だから (koto)
2005-01-29 14:32:34
食指は動きますが、上映時間の自由は無いので、

今回も枕を濡らす事になります



「貧乏暇無し」とは、よく言ったものだ。
返信する
Unknown (豆しば)
2005-01-29 15:10:01
バニラさん、はじめまして。



「レイ」はテレビの映画紹介で見て

良さそうだと思っていました。

特に、喧嘩がそのまま歌になっていく所は

本当かどうかは別にして、魅力的でした。



私の好きな映画「真夜中の大走査線」

確かレイチャールズの歌が流れていたなぁと、懐かしいような切ない気持ちになりました。(うろ覚えなので間違ってるかもです)
返信する
訂正 (豆しば)
2005-01-29 15:17:53
「夜の大走査線」でした。
返信する
Unknown (とおりすが李)
2005-01-29 15:18:41
世界中の多くの人たちに愛されたからこそ、

こうして彼の生き様を映画化されたのでしょう。

今後も彼の歌は聴かれていくと思います。



彼の一番の功績は、

和田アキ子が彼の歌に感動して、

更生したことだと私は思います(笑)。



 追伸・・・

   ×緑内「症」

   ○緑内「障」
返信する
Unknown ()
2005-01-29 17:16:17
今でも泣けてきます。

(つД`)
返信する
Unknown (うわちゃあ)
2005-01-29 17:27:29
良い曲だと思えば名前も知らない

日本人の曲をカバーする度量の広い方でしたね。

あの頃はまだ日本人の曲を唄うなんて

下手すりゃ自らのキャリアに傷を付けかねない

大変な事だったらしいので。
返信する
伝記物 (シンちゃん)
2005-01-29 17:38:52
たいへん感動的な紹介でありました、大いに参考になりました。

が、残念ながらこの映画は

レイといえばむしろ南斗水鳥拳を連想してしまう様な私には正しく鑑賞できそうもないです。

彼の歌声は私の様な輩でも耳に心に心地よいものですが、彼個人には得に興味もありません。

私にとっての彼はブルースブラザーズの歌って踊らせる盲目ガンマンです。

伝記物ってのは批評がムズカシイものですね



誰かマイケルジャクソンの生きざまを描いた映画でも作ってくれませんかねぇ

彼の音楽には興味ありませんが、スペースマイケル局長個人にはいくらの感動と興味を感じるものでして

ああ、映画のタイトルは「ネバーランド」でひとつ
返信する
む、 ()
2005-01-29 20:17:16
今回は私が書いたわけではないので個々のへ返信も

バニラ殿に任せるとしよう。

で、



>PC初心者殿



こまめさがあれば小遣い程度なら儲かるのではなかろうか。

詳しくはネット運営で収入を得てそうなBLOGなり

HPなりを探してそこの管理人に聞くのが早いと思う。

少なくとも私に聞くのは間違いだ。こまめではないので。



返信する
感動しました (PC初心者)
2005-01-29 21:40:49
返事が返ってきたのですごく感動しました。

もうひとつだけ質問があるのですが

PCゲームについてはどういうご意見をおもちですか?

どうかよろしくお願いします。







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