忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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藤井風「LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE」10月16日公演感想とセットリスト

2022年10月17日 | 忍之日記


▼藤井風「LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE」祝祭の花火


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私の年齢からしても、これが最後に出会った天才になるだろうと確信している藤井風
(↑デビュー前から今日に至るまでずっとその印象が変わっていないので定型文として使用中)の
スタジアムライブが2022年10月15日・16日の2日間、大阪は吹田のパナソニック・スタジアムにて開催された。
同スタジアムで音楽イベントが開催されるのは史上初で、藤井は晴れて第1号アーティストとなる。

2020年2月に初めて当BLOGで紹介した時には、まだライブのチケットは(大阪は)フリーで購入できていた。
あれから僅か2年半ほどの間に、1stアルバムはチャート1位を獲得し、
音楽プロデューサーや評論家がこぞって取り上げる事態に。
昨年末にはNHK紅白歌合戦に初出場を果たし、楽曲提供したMISIAと共演して知名度が一気に上昇した。
Google(燃えよ)、Honda(きらり)、docomo(grace)など大手タイアップが続々と決まり、
2022年現在、日本の音楽シーンでも限りなくトップに近い位置に藤井風は居る。
しかし瞬く間に大スターに駆け上がった後も、共演者やスタッフとの距離感は
(少なくともSNSで見ている限りは)何も変わらない。
Twitterのフォロワー数が2万人を超えたあたりだっただろうか、古い友人と会ったらしき後に
「変わった変わった言われたけど変わったのはワシを見る目の方で、ワシは何も変わっとらんよ」と
呟いたことがあり、おそらく藤井は今もその気持ちのままでステージに立っている。
だからこそ、スタジアムに設置されたあの超巨大なスクリーンいっぱいに変顔を映せるのだ。



スタジアムライブが開催されると聞いて抽選申し込んだのが今年の6月。
最近のライブに2回連続で落選してしまい、ああもう手の届かないところまで行ってしまったのだなと
嬉しいような寂しいような気持ちで最近の活躍を眺めていたので、
おそらく今回も落選だろうと半ば諦めのテンションで結果を待っていたらまさかの当選。
10月上旬にイープラスから電子チケットが届き、ドキドキしながら座席を確認すると
「アリーナ だいこん 13列」と書かれていた。
しかも少し迫り出したセンターステージのすぐ横という、生涯に一度当たるか当たらないかの良席だった。
グッズの販売は今回のイベント専用に開設された公式のLINEアカウントに友達登録をし
そこから抽選申し込みをして順番を決める方式でを採用していて、何とこれも第1グループに当選。
全てのグッズが揃っている朝のうちに欲しいものを買うことができた。



開場時刻は午後3時で、開演は午後5時。
開場までにもまだ時間があるなと歩いてエキスポシティまで行ったところ
建物内に設置された電子広告も全て藤井にジャックされていて
チケット提示で割引が受けられる店舗も多数あった。
もう吹田が市をあげて藤井の来場を歓迎している。
オープン時よりも多いのではないかと思うほどの人混みでごった返すモール内では
行き交う人の多くが藤井のグッズを手に持ち、Tシャツを着ていた。
パナソニックスタジアムの収容人数は39,694人。
角度的にどう頑張ってもステージが見られない部分を除き座席は全て埋まっていたので
2日間で少なくとも約7万人が吹田を訪れたことになり、エキスポシティの激混みも当然か。



当初、15日の天気予報は晴れだったのだが、16日は曇りで降水確率も60%と高かった。
それが開催日が近づくにつれ50%、40%と下がっていき、前日夜の予報は20%まで下がっていた。
雨の心配はほぼなくなったと胸をなで下ろして翌朝会場に着くと
そこには抜けるような秋晴れの青空。今回のライブはどこまでもついている。

2時間もパイプ椅子で待つのは辛いよなと思い、少しズラして入場し「だいこん」のエリアを目指す。
まだ前か、まだ前か、え?まだ?、ええっ、まだ行っていいの?、う、うわあああああああああ!と
声を出してしまうほどステージに近い。
こんなところを関係者以外が転売屋の力も借りずに運で取れるものなのかと驚いた。
近くに座っている人達も皆同じ感想を持ったようで、座席を発見しては歓声をあげている。
全国各地からやってきた人もたくさんいたようで、私の周りだけでも「岡山です」「秋田です」「北海道です」と
様々な地域からやってきた人達が挨拶を交わし、お互いに良席を祝いあっていて微笑ましい。
イヤホンをつけて目を閉じ、開始を待つ初老の男性もTシャツは藤井の顔がプリントされたものだったり、
私の隣では70代後半と思しき女性が「念願の風くんに会える」と喜んでいたり、
年齢層は幅広く、老若男女が良いバランスで混ざり合っていて私のようなジジィも全く浮かずに済んだ。

ライブは1曲目の「何なんw」の登場の仕方でいきなりの大歓声に包まれ、
「damm」「へでもねーよ」と3曲連続でアタックの強い曲が続く。
ステージ周辺に設置されたたくさんのカメラとステージ上の巨大なビジョンは
スタジアムのどこにいてもライブが楽しめるようにとの配慮で用意されたものだろう。
相当なリハーサルを重ねて当日を迎えたことがわかる絶妙なカメラワークと演出だった。
これならアリーナはアリーナなりの、スタンドはスタンドなりの演出を楽しむことが出来る。
目の前の藤井とビジョンの藤井にほんの少しのラグがあり音ズレしているように感じるのは
生のボーカルが聴こえる良席だったことの証でもあるので気にならなかった。

MVとも違う、このライブ用に用意された撮りおろしの映像があったり
1stの中でも特に人気の高い「優しさ」や「帰ろう」がリアレンジされていたり
CDの再現に止まらない、楽曲の可能性を広げるアイディアが至る所に仕掛けられていて
「ロンリーラプソディ」や「死ぬのがいいわ」などは今回のライブでまた一段と好きになった。
7曲目の最新曲「grace」では1曲限りの撮影許可が藤井本人から出て、会場は驚きと興奮でどよめいた。
私も慌ててスマホを取り出し、最初はいつものHDで撮っていたのだが
こんな機会はもうないかも知れないとワンコーラスで一旦止めて、ツーコーラス目からは4Kで撮影した。
「grace」はMVでも披露していたダンスがお茶目なのだが
私の席はセンターステージの真横だったこともあり、残念ながら正面からのパフォーマンスは見られなかった。
そのため、振り返った時の映像をエンドレスになるよう調整してTwitterに流したところ
17日17時現在1,500を超えるいいねがついている。藤井風のパワー凄過ぎる。



公演は両日終えているので、セットリストも載せておきたい。

藤井風「LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE」2022年10月16日 セットリスト

01. 何なんw
02. damn
03. へでもねーよ
04. ガーデン
05. やば。
06. 優しさ
07. grace
08. 帰ろう
09. さよならベイベ
10. ロンリーラプソディ
11. それでは、
12. 青春病
13. 死ぬのがいいわ
14. 燃えよ
15. きらり
16. まつり
17. 旅路

1stアルバムのインパクトが強すぎて、2ndをほんの少し物足りなく感じるとの声を良く聞くし
私も言わんとすることはわかるのだが、このライブのセットリストと歌唱スタイルの変化、
ライブ中に藤井が口にしていた「愛してます」「自分を大事に」「みんながアメイジング」という言葉の数々で
世間にガツンとした印象を与える目的の1stと、1st以降の大ブレイクで集まった多くのファンに
満遍なく愛を降り注ごうとする2ndではコンセプトそのものが違うのだということに今更気付かされた。
軽々しく使う表現ではないと思いつつ、それでも昨日の藤井は「神々しい」としか表現できないほど
圧倒的なオーラを纏い、穏やかな笑顔で会場を包み込んでいた。
おそらくあの場にいた多くの人が同じことを感じたのではないか。
一度も言及はしなかったが、インドまで飛んだ「grace」のMV撮影など
藤井の中にはコロナや戦争が渦巻く今の世界情勢に対しての想いがあり
疲弊している人々に対し「ネガティブなことは全て吐き出して、胸いっぱいに愛を吸い込もう」と
呼びかけるための手段として、歌い、踊り、演奏しているのだと思う。

インターネットの世界では、ポジティブなニュースよりネガティブなニュースの方が拡散力がある。
例えば映画ひとつとっても、褒めちぎった記事よりもコキ下ろした記事の方がバズり易い。
生活の中で人は、テレビやネットのネガティブな話題に少しずつ毒され、
いつしか同化して、自ら毒素を振りまく側になってしまう。
影が濃くなっていく今の世の中だからこそ、光なくして影は生まれないと信じ
藤井風は「光のお兄さん」(@ファイナルファンタジーXIV)となって愛を伝道する。
「まつり」のパフォーマンス時にビジョンにたくさんの花火が映し出され
最後の最後で本物の花火が打ち上がった時には、不覚にも泣いてしまった。
こんな多幸感に包まれることが、私の人生で何度あっただろうかと思い返してみても
数えるほどしか無かった気がする。
決して不幸に生きてきたわけではないが、そう感じるほど幸せな瞬間だった。



ラストの「旅路」を歌い終えた後、会場を駆け回って力一杯に手を振る藤井の瞳が
少し潤んでいるようにも見えた。
そしてステージを去る前、静かにマイクを床に置き、目を閉じてぎゅっと自分自身を抱きしめた。
会場にいた何万人が、あの瞬間に藤井のハグの温かさを感じたに違いない。



終演後、私の隣で楽しそうに見ていた70代後半と思しき女性が「これでもう思い残すことはない」と言った時、
その隣にいたご婦人が「ダメダメ、来年もきますよ!」とハッパをかけていた。
女性は「そうね、そのために頑張らないとね」と答えていて、
今私も全く同じ気持ちでこれを書いている。
もう一度藤井風のライブに行くために今日から頑張らなければ、と。

いつかまた会えますように。

そして、ありがとう。



余談。
アンコールがなかったと嘆いている方がTwitterで散見されるのだが
アンコールとは本来、その日の演目でもう一度聴きたいものを募り
最も人気の高かったものを演るものだと某ミュージシャンから聞いたことがある。
今はアンコールが当たり前で、しかも別の曲を用意しないといけないのは不思議だ、とも。
昨日のライブはどう考えてもあれで完成しているし、むしろアンコールをやって
別の曲を2曲もやられたら「まつり」「旅路」の余韻が台無しになってしまう。
構成からしても、あそこでスパッと終わるのが最も美しかったと私は思う。
アンコールはあって当然という認識を、私達リスナーがそろそろ改める時期に来ているのではないか。




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コメント (4)
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