忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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今週発売の主な新作:DVD編

2007年02月17日 | 今週発売の新作
来週はDVD、ゲームともにリリース数が多いため、
DVDパートとゲームパートに分けて紹介する。
ゲームパートについては明日あたりに更新予定。


■DVD:「ゆれる」


今週は何と言ってもコレから。
愛情と憎しみの狭間で「ゆれる」兄と弟を描いた傑作。
キム兄やんの演じる関西弁の検事が
ぽっかりと浮いてしまっている以外は文句なし。
オダギリも良いが、兄役の香川照之が素晴らしい。
未見の方ならばレンタルでも良いので是非。
詳しい内容については、以下の過去ログにて。

●オダギリジョー主演「ゆれる」DVD発売決定


■DVD:「ガンヘッド」


「さよならジュピター」に続き東宝が果敢にチャレンジした実写のSF映画。
サンライズとのコラボも話題を呼び、書籍にゲームにと
かなり大掛かりなプロモーション展開がされていた。
2039年を舞台に、暴走した巨大コンピューターと
人間との熱い闘いが描かれている。
監督は、菊池桃子主演の「テラ戦士ΨBOY」(脚本)も手掛けていた原田眞人。
今や「金融腐蝕列島 呪縛」や「突入せよ あさま山荘事件」などを手掛ける
実力派の原田監督だが、この頃はこの頃で別の熱さを感じる。
特技監督は「ゴジラ」シリーズや「 超星艦隊セイザーX」の川北紘一、
メカニカルデザインは「超時空要塞マクロス」「機動警察パトレイバー」
「攻殻機動隊」「創聖のアクエリオン」「交響詩篇エウレカセブン」の河森正治。
そして、忘れてはならないのが印象的な音楽。
「マルサの女2」以降、伊丹十三監督作品の常連となり、
「東京BABYLON」「メトロポリス」などのアニメも手掛ける本多俊之。
今回のDVDには、現在プレミアのついている
劇場用サントラCDの復刻版も同梱されている。
あまりのチープさに「これが日本の限界か」と肩を落とした
ロボットファン、特撮ファンも多いと思うが、
それでも「駄作」と切り捨てるには惜しい味わいを持った作品。
何故かLDも持っているのだが、さすがにLD-ROM2を
起動させるのも面倒なのでDVDで買い直す予定。


■DVD:「東宝特撮 空想科学箱 DVD-BOX」


■DVD:「地球防衛軍」
■DVD:「透明人間」
■DVD:「日本誕生」
■DVD:「ガス人間第1号」

特撮関連でもう1本。
東宝の黄金期を彩る傑作が4作まとめてBOX化。
いずれの作品も円谷英二の腕が冴え渡っている。
リアルタイムで知っている方はもちろんだが、
若い方々にも是非ご覧いただきたい。


■DVD:「クラッシュ ディレクターズカット・エディション」


オスカーを受賞した「ミリオンダラー・ベイビー」(脚本)を始め、
現在世界各国で絶賛を浴びている「父親たちの星条旗」(脚本)、
「硫黄島からの手紙」(原案・製作総指揮)、
「007 カジノロワイヤル」(脚本)など、
手掛ける作品の全てが大ヒット、かつ高い評価を受けている
ポール・ハギスの初監督作品。
クリスマス前のロスで生活する様々な人々の姿を切り取りつつ、
アメリカが抱える深刻な問題を描いている。
悲痛なエピソードばかりが描かれているようだが、
観終えた時に大きな土産を残してくれる作品でもあるので、
未見ならば是非。

今回発売になるのは、以前発売されていたものに
特典ディスクを追加したディレクターズカット版。
前回のバージョンを持っている私としては悩みどころだが、
これから何度も何度も観返す作品になると思うので買い直す予定。


■DVD:「ワールド・トレード・センター コレクターズ・エディション」

■BR-DVD:「ワールド・トレード・センター」
■HD-DVD:「ワールド・トレード・センター」

題材は深刻だが、いわゆるハリウッド大作の手法を用いて
作られた商業用映画。
「911」の悲惨さや「911」が残した爪痕を真面目に知りたいのならば、
「ユナイテッド93」か「ランド・オブ・プレンティ」をお勧め。
万人向けのパニック映画として。
「ユナイテッド93」との2本分の紹介は、以下の過去ログにて。

●911を題材にした2本の映画「ユナイテッド93」「ワールドトレードセンター」


■DVD:「キンキーブーツ」


今週はヘビーな作品が多いのでここらで軽めのものを。
実話をベースにしたサクセスストーリー。
歴史ある靴メーカーの社長が急逝し、
息子が跡を継いでみれば巨額の借金が判明。
時代の流れに取り残される古いタイプの会社を建て直すために
二代目が目をつけた起死回生のアイディアは、
「足の大きい女用のブーツ」
ドラァグ・クイーン 用のブーツを作ることだった、というお話。
キウェテル・イジョフォー演じるローラの魅力が最大の見物。
ステージパフォーマンスもさることながら、粋な「女」っぷりがカッコいい。


■DVD:「オトシモノ」


沢尻エリカ主演のジャパニーズホラー。
投げやりな設定、投げやりな脚本、投げやりな結末。
三拍子揃った投げやり映画。

ちなみに、本日公開になる栗山千明主演の「エクステ」は、
物語こそ「富江」(伊藤潤二)の中の1エピソードを膨らませたようなものだが、
「うずまき」以来、久々に壊れた大杉蓮の怪演ぶりを
観るためだけでも、劇場に足を運ぶ価値はある。
伊藤潤二の世界を実写で再現するには、
大杉蓮は最高の素材なのかも知れない。
「オトシモノ」と全く関係ない話になってしまった。


■DVD:「夜のピクニック 特別版」

■DVD:「夜のピクニック 通常版」

こちらはぐっと清らかな青春映画。
「幸福な食卓」の紹介記事でも触れているので、
詳しい内容については、以下の過去ログにて。

●近過ぎて見えないもの「幸福な食卓」


■DVD:「蕨野行 わらびのこう」


おそらく、当BLOGの読者の99%は
知らないのではないかという地味な映画を最後に紹介。
市原悦子が脚本に惚れ込み、監督の恩地日出夫と共に
8年の歳月を費やして完成させた作品。
子が親を捨てる「楢山節考」と違い、こちらは村の掟に従って
自ら村を出て行く親達の物語。
60歳を過ぎると「蕨野」と呼ばれる原野で暮らさなければならない。
家族の元へは二度と戻れないと知りつつも、
共に村を出た者同士で最後の最後まで明るく元気に
生き抜いてやろうではないか、というエネルギーに圧倒される。
ラストシーンの雪合戦の美しさ・切なさは今でも心に残っている。
公開されなかった地域の方が多いほどの
小規模公開作品なのでレンタル店にすら入荷しないかも知れないが、
少しでも興味を持った方は是非。
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