韓国釜山の実弾射撃場で悲劇が起きました・・。
まだ30代の働き盛りの仲良しグループが、楽しんでいたはずの海外旅行中に、一瞬にして地獄と化してしまいました・・。
亡くなられた人や重症を負った人の半数が地元の消防団のメンバーであったにもかかわらず、あの射撃場から脱出できなかったってことは、一瞬にして猛火と熱風が襲ったってことでしょうね・・。
この手の事故は、火薬を扱う実弾射撃場だから特に危険だったということではなく、それも韓国だけの話でもありません・・。
テレビで見る限り射撃場が入っている建物の規模から見て、日本の法律でもスプリンクラー設備の設置義務はありません・・。
一番大事なことは、避難経路が確保されているかでしょうね・・。
日本の盛り場でも、あるいは東南アジアの小さな怪しい飲み屋でも、ココが火災になったら、どうしようもないなって思う店は沢山ありますよね・・。
初期消火の為の消火設備も大事なんだけれど、要は何かあった場合にどうすれば逃げられるかでしょうね・・。
ビジネスホテルに泊まる際に、部屋に入った時は一応避難経路を確認するんだけれど、酔っ払ってしまうとすぐ忘れちゃうけど・・。w😅
竣工時の検査には合格しても、建物を使う側の意識によって、その後の建物の安全性を大きく左右してしまいます・・。
避難通路や避難口に商品を積んだり、排煙の為の窓を塞いでしまったり、竣工検査終了後に建て主が無届で不法な部屋を増築したり、法で定められている垂れ壁や開口部を内装で完全に塞いだり、法規上使用出来ない壁材や床材に変更したり、これは日本でもよくある話です・・。
所轄の消防署は建物を定期的に査察して、合法的な使用をしているか、避難経路は確保されているか、消火設備は正常に作動するか等を検査しますけど、盛り場のいかがわしい飲食店や、いわゆる風俗店等の殆どが絶対にヤバイですよね・・。
ワタクシはいつも思うんですが、消防署は工事関係者には非常に厳しく法規以上の指導してくるんですが、その後の査察が甘いですよね・・。👮♀️
査察して、非合法な使用を繰り返す店には、毅然として営業停止処分を出して欲しいですね・・。
火災事故に関連して、今、ワタクシが携わった建物の消火設備について、アメリカの損保会社と色々と協議している最中なんですが、米国と日本の違いをお話しましょう・・。
スプリンクラー設備を某店舗に設置しているんですが、日本は米国よりも消火設備の技術が進んでいるもんですから、米国の一般常識から見るとあまりにも日本の消火設備が小規模でチープだと言うんです・・。w
例えば日本の消防法の特例を受けて、現在設置しているスプリンクラーポンプの能力が毎分900Lなんですが、米国では毎分5,678Lです・・。
その水源として、消火用水槽の貯水量は日本が最小で16.0トン(20分分)ですが、米国では何と、676トン(2時間分?)なんです・・。
設備を知っている人なら笑っちゃうような有り得ない話です・・。w
900Lのポンプと16.0トンの消火貯水槽で済むには、新しいスプリンクラーシステム(NSS)を採用してるからですが、日本の従来の消火設備で比較しても、日本では4,400Lのポンプと88.0トンの貯水槽となります・・。
米国では火災も自己責任で消火しろって考えなんでしょうか・・?
日本はあくまでも初期消火であり、消防隊は通報後、長くても10分程度で到着し、ポンプ車と防火用水(水道本管、プール、河川、その他の水源)に繋いで消火活動に入ります・・。
だから20分分で済むんですが、米国は広いからか2時間分も自前で用意しているらしいのです・・?
従って、ココは日本なんだし、小型のスプリンクラーでも消防庁に認定されているシステムなんだから、従来のシステムと同等の消火能力があることが実証されているんだと言ってもわかってくれないんだなぁ、コレが・・。w
保険料が高くなるだけの話だとは思うけど・・?w
まぁ、そんなワケで、火災と震災はいつ起こるかワカリマセンので、怪しいお店に入った時は十分に避難口に注意して欲しいと思うと共に、消防官は違法建築で営業しているお店にはもっと厳重に是正指導をして欲しいと思う今日この頃でございます・・。😠
