以前、子犬のシャンプーについての記事は書かせて頂きましたが、今日は高齢犬のトリミングについてです
今日は産まれた時から知っている(母犬のトリミングをしてました)ワンコのお話です
もう、16歳になるシーズーのロイスちゃん (本日は兄弟犬のソアラちゃんと一緒のご来店)
少し前のトリミングから大分老化が見られていたんです。
前回のトリミングはまだトリミングが出来ない状態では無かったのですが、それから4か月
犬にとっての(特に高齢の)4か月は、老化が進むには十分な期間でした
飼い主さんからは「だいぶワガママになった」とはお聞きしていましたが、ワガママというレベルではなく、ほとんど「痴呆」な感じです
どんな状態かというと、
・抱かれるのが嫌 (特に足がつかない宙ぶらりん です)
・抑えられるのが嫌 (でもテーブルの上を動き回るんです )
・ジッとしていられない
・意味も無く泣き叫ぶ
・抵抗する力が半端でない(自分の体力以上の抵抗)
寝たきりで動けないタイプの子はいいのですが、ロイスちゃんのような状態ではなかなかトリミングが難しいのです
実際にロイスちゃんをやってみると、抱きかかえて(テーブルの上は落ちてしまうと危険なので)足バリカンをかけようとしたところ・・・
どれだけの力で抵抗するの って言うぐらいの力で抵抗し、挙句、どこに引っかけたのか 後ろ足の爪が根元から折れて大流血
それでも、ロイスちゃんは変わらずの抵抗(この時、脇に抱かれて宙ぶらりん )
さすがに飼い主さんに電話して「出来ない」とお伝えしましたが、「どうにか出来るところまで」と
このまま続行は難しいので、止血をしてから兄弟のソアラちゃんを先にやりました
同腹の兄弟犬なのに、ソアラちゃんは全く大丈夫
いつものように大人しくやらせてくれました
その間、ロイスちゃんはケージの中でグッスリ あれだけの力で抵抗すれば疲れるでしょう・・・
ソアラちゃんを終え、ロイスちゃんに。
出来るだけ抑えないようにトリミングしないと なので、先ずは床に降ろしてみました
どうしても動いてしまうので、抑えなければならず・・・。
それが
抑えずに落下しないで安全に出来るところ・・・、
シンクの中なら動きの制限が出来るし、抑えなくても落ちる心配はありません
やってみたら、いい感じ
濡れちゃうのは仕方無いね・・・
シンクの中だと、かなり前のめりで仕事しなければならず、私の腰が・・・
辛い位で痛めてはいませんが、限界かな
でもね、抑えずにやったら嫌がるお顔のカットも大人しくて
お手入れしやすいように殆ど全ての毛を切りました
どうしても汚れる顔周りは何とか、出来ました・・・
できれば最期までお世話させてもらいたいけど、ロイスちゃんの体力や今回のような思いがけない怪我に私一人では対応出来ないので、今後は獣医さんでのトリミングをお勧めしました
高齢になって必ずしもロイスちゃんと同じようになるとは限りませんが、こういうケースは少なくないんです。
今回は飼い主さんの立ち合いがありませんでしたが、お店でやらせて頂く時には飼い主さんに立ち会って頂けるようお願いします
出来る限りの施術はさせて頂きますが、ハサミやバリカンなどを使用するので怪我には配慮しますが、いつものような仕上がりは難しくなります。ご了承ください
ちょっと知っておいて頂きたかったお話でした