奄美自然観察記

高のフィールドより

【トカラ列島の自然⑧】 臥蛇島

2012-07-29 19:42:12 | 風景

トカラ列島最北端の口之島から、12日うねりの残る海を
約3時間かけて無人島・臥蛇島へ向かい上陸しました。
以前は人が住んでいて集落もあった跡地などを通って、
大岩の上で繁殖している海鳥などを調査しました。




まだうねりが残った荒れた海を約3時間かけて瀬渡し船で
行くと、だんだんと臥蛇島が近づいてきました。



臥蛇島は以前は有人島で集落があったため、少し壊れては
いるもののコンクリートのはしけが残されていて上陸は比較
的スムーズにできました。



はしけから断崖をジグザグに登って来た小高い丘に集落の
跡がありました。水がめや瓶類などが転がっていて、当時
使っていたと思われる山へむかうコンクリート製の通路など
も残されていました。



ここが臥蛇島の北側にある切り立った木場立神(きばたてがみ)
と呼ばれる岩場。臥蛇島からも渡ることができず、海鳥にとっては
逆に安全な場所と言えるかもしれません。



木場立神で営巣しているカツオドリ。右上の白い綿羽の鳥が
カツオドリのヒナです。親とは随分違う色合いです。



少数ですが繁殖していると思われるアカアシカツオドリ。
名のとおり、足が赤いことが判ります。



トカラ列島で唯一生息しているシカの角の骨です。じっくり
探すといくつか見つかりました。本物も一瞬現れたのですが、
ガサガサと逃げていく音だけが残り、見逃してしまいました。



植物も面白かったのですが、このハマトラノオと思われる
植物は奄美とも共通種で、少しうれしくなりました。



これは臥蛇島の東側にある無人島・小臥蛇島(こがじゃじま)。
今回ここへも上陸するためカヌーや断崖を登るためのロープ
なども準備してきたのですが、波が強すぎてやむなく断念しま
した。いつの日か、ぜひ上陸したいと思っています。


5年前の今日

この記事についてブログを書く
« 【トカラ列島の自然⑦】 口之島 | トップ | あの頃チャンネル(2011年07月... »

風景」カテゴリの最新記事