母恋

2005.3.5にすい臓がんにより天国へ旅立った母の手記や看病の記録、その後の生活などを書いてます。

3月1日(火)

2005-03-01 23:01:00 | 母の居る生活
今日から3月。母の誕生月だ。
昨日、何をしても眉間に皺を寄せ、機嫌が悪かったので、「何して欲しい?私は何をしてあげればいい?」と、半分泣きそうになりながら尋ねると、「あのね、イボ痔をねぇ…。」と…。
『えっ?』と、思っていると、自分でも変に思ったのか、「イボ痔だと…何言ってるんだ。」と、言いながら、笑いだした。
私もつられて笑ってしまった。
「あ~おかしい、おかしい。」と、言いながら、笑っている母の顔を見て、初めは一緒に笑っていたけれど、久しぶりのその笑顔に会えた嬉しさから、なんだか泣けてきて、笑いながら泣くという、訳の分からない状態になってしまった。
私「お母さん、今凄くいい顔してるよ。」
母「そぉ?」
また暫くして
母「誕生日…誕生日…花…。」
私「誕生日のプレゼント、花でいいの?」
母「お花…花。」
私「なんの花がいい?」
母「…。カーネーション。」
なんか、母の日と間違ってる様な…。
私「わかった!了解しました。…で、お母さん、いくつになるの?」
母「66。」
私「…お母さん、どうしてサバよむ? 67でしょ。」
母「違うよ~。66だよ~。」
私「違うよ。67だよ。」
母「ちがうって66なんだって。」
また、眉間に皺が寄ってきたので
私「そうか、そういう事にしとくか。」

何でもない会話だけど、何だか幸せな気持ちになれた。

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1 コメント

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笑う力 (えみ)
2005-03-02 19:39:13
inazo_さん、はじめまして。私も1970年生まれです。時々訪問させてもらっていたのは、父、母、兄が別の癌ですが患っていました。

兄は3ヶ月前札幌の菊水の病院で息を引取りました・・・。現在は母と二人暮しとなり、母は大腸がんの末期で入院はしていませんが、抗がん剤治療はしています。父と兄に先立たれ悲しい最中でしたが、やっぱり笑う事は人間の底力が湧いてくるようです。兄も辛いながらも何度も私に向けて笑顔を見せてくれました。笑える事って本当に心にも身体にも大事な薬ですよね。

私も母と笑顔を絶やさず生活してます。

inazo-さん、体調を崩さずに元気でいてくださいね。お母様の事お祈りしてます。

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