いよいよ、母とお別れ。
棺には京都旅行の時に来て行った服と10円玉を入れた。
服はほとんどが私のもの。
パーカーは、私のおさがり。
ベストとブラウスは、旅行前に母が着ていくモノを何にしようか悩んでいた時に、私が自分の服を勧め、母が「じゃ、借りるね。」と、言っていたモノ。
それに、黒のジーパンと、いつもしていた赤いバンダナ。
忘れてはいけない、買ったばかりのメガネと、入れ歯。
花を渡され、棺に花を入れる。
「お母さん、がんばったね。ご苦労さん。」
母のおでこに私のおでこを合わせた。今度は嫌な顔されない。
最後に白い蘭の花を入れる。
これで本当に最後。
「おかあさん、大好きだよ。」
とうとう、棺は閉められた。もう、お母さんの顔は見られない。
火葬場に母の棺が運ばれていく。涙が止まらなかった。
骨になった母。
その骨は、あんなに細くて小柄な母のものとは思えないほど、太くて真っ白だった。
本当に母はすい臓だけが悪かったんだな。
それを思うと悔しくて悔しくてたまらなかった。
頭蓋骨もしっかり残っている。
こんなにきれいに残っているのは珍しいですよと言われた。
母の骨を拾い、骨壷に入れると溢れるほどだった。
ついさっきまで寝ているように横たわっていた母は、この四角い箱の中に納まってしまった。
お母さん、よく頑張ったね。今まで本当にありがとう。
元気な時に冗談で言っていたけど、驚かないから出てきていいよ。
棺には京都旅行の時に来て行った服と10円玉を入れた。
服はほとんどが私のもの。
パーカーは、私のおさがり。
ベストとブラウスは、旅行前に母が着ていくモノを何にしようか悩んでいた時に、私が自分の服を勧め、母が「じゃ、借りるね。」と、言っていたモノ。
それに、黒のジーパンと、いつもしていた赤いバンダナ。
忘れてはいけない、買ったばかりのメガネと、入れ歯。
花を渡され、棺に花を入れる。
「お母さん、がんばったね。ご苦労さん。」
母のおでこに私のおでこを合わせた。今度は嫌な顔されない。
最後に白い蘭の花を入れる。
これで本当に最後。
「おかあさん、大好きだよ。」
とうとう、棺は閉められた。もう、お母さんの顔は見られない。
火葬場に母の棺が運ばれていく。涙が止まらなかった。
骨になった母。
その骨は、あんなに細くて小柄な母のものとは思えないほど、太くて真っ白だった。
本当に母はすい臓だけが悪かったんだな。
それを思うと悔しくて悔しくてたまらなかった。
頭蓋骨もしっかり残っている。
こんなにきれいに残っているのは珍しいですよと言われた。
母の骨を拾い、骨壷に入れると溢れるほどだった。
ついさっきまで寝ているように横たわっていた母は、この四角い箱の中に納まってしまった。
お母さん、よく頑張ったね。今まで本当にありがとう。
元気な時に冗談で言っていたけど、驚かないから出てきていいよ。