洞爺湖・中島③
日本百景のひとつ 支笏洞爺国立公園「洞爺湖」
円形のカルデラ湖に中島が浮かぶ
この島に 1957年鹿3頭が放された
繁殖旺盛で300~400頭に増え
植物の生態系を乱している
島を散策するには 届出をして入山します
カツラの巨木
高さ 23m 幹周 5.39m
昭和の時代 2世帯6人が定住していた
この場所は鹿が集合する場所
食害の被害が顕著であることが伝わってきます
この日は エサを求めて別な場所に集団で移動しているらしい
遠くには羊蹄山が見える
調査研究が この日も行われていた
島内は鹿の高密度状態を調べるには格好の場だそう
エサが少ないため 鹿の体形も小型化しているという
これも生きる知恵なのでしょう
最大で400頭を超えた鹿
生き残りに負けた鹿は
湖を泳いで島から逃れるものもいるという
生存競争は骨肉の争いをするらしいが
鹿の柔和な顔からは信じがたい
散策路を歩くと植物が生い茂り
食害を受けているようには映らない
しかし 繁っているのはハンゴンソウ・マムシグサ・イケマ・フッキンソウ・フタリシズカ・・・などの下層植物
林の中に入ると チャンピオンの笹はひとつもない
笹は越冬期のエサ すっかり絶えてしまったよう
鹿を飼えば山の維持管理は助かりそう
笹刈り不要 草刈り不要
鹿の食害は 土壌環境にも影響を与えるという
特に荒らされた土地には苔が縄張りを張るらしい
鹿は苔が苦手の成分を有しているという
入口から2kmほどで向かい洞爺が見えてくる
このまま進むと 島を半周できる
ご神木として祀られてきた森の巨人 アカエゾマツ
樹高31mの大木は 2004年の台風襲来に負けた
倒木したご神木のそばに クローンアカエゾマツが植えられている