900万の農協組合員とその家族を入れれば1800万票あるといわれる農協票だが、自分の組織の専務理事を出し必死に選挙活動をして45万票である。45万の組織票というのも気持ち悪いが、参院選後は、小泉構造改革で甘い汁を吸えないと思った人々が自民党を支える構図になってしまった。自民であろうと、民主であろうと、こうした層に基盤をおくかぎり、日本の舵取りをまかせるわけにはいかない。
農業はどこに本質的な問題があるのかに対応せずにバラマキが復活した。生産調整など農協による締め付けシステムをさらに強めようとする動きとなった。また補助金が流れる体制が強くなった。補助金給付団体である農協も公認会計士監査をかたくなに拒否している。政治家を使い、農水大臣に拒否は正当といわせたこの間の動きは異常なほど、ある意味滑稽だった。
まともな国家、まともな市民社会を築こうとするなら、新しい時代を生き抜く為の理念の戦いが必要なのだろう。そのためには、国の軸が必要だ。米国の50何番目かの州で良いはずがないし、国連に全てを委ねる民主党案で国家が機能するとも思えない。そうした国の軸を定める作業は大連立よりも、理念を戦わせる中から、相互の離合集散を繰り返しながら収斂していくものだろう。政界再編も射程に入れておいた方がいい。甘い汁を吸おうとする人たちに基盤をおく政治ではこれはできない。
農政がぶれるのは、国家の軸がないからだ。
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ikkann
尾形修一郎
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