成功を夢見て、故郷を後にする。
しかし、現実は厳しく、思うに任せない・・・
“故郷に錦を飾る”事を夢み、上京する地方出身者。 しかし、現実は厳しいことを思い知らされ、夢破れ“田舎へUターン”する。 “犯罪に手を染めたり”することを思えば、これは何も恥ずべきことでなく、“勇気ある撤退”といえるでしょう!
今日ご紹介するのは、アルバート・ハモンドの出世作「カリフォルニアの青い空 It Never Rains in Southern California」です。 この曲、中々、目が出なかったハモンドの下積み時代の出来事を元に作られたそうで、その内容というのが、ユニークと言ったらいいのか、情けないといったらいいのか~
根拠のない“チャンス”という甘言につられ、成功を夢見てカリフォルニアに来たものの、思うに任せないハモンド、生活は困窮し、とうとう観光地で物乞いをするまで落ちぶれてしまったそうです。
ある日、新婚旅行らしきカップルに声を掛けたところ、それが驚いたことに従妹だった!
彼は従妹夫婦に直ちにホテルに連れて行かれ、風呂と洋服、そしてお金まで与えられることになりました。 その時、ハモンドは従妹に「どうかこの有様を親には言わないでくれ!」と懇願・・・
It Never Rains in Southern California - Albert Hammond
こういった顛末を曲にしたのが、今日ご紹介する「カリフォルニアの青い空」でした。
この洋楽屈指とも云える邦題からイメージされるのは“眩いばかりのカリフォルニアの日差し”といったところですが、実際の内容は、“皆、おいしい話はしても、都合の悪い話は教えてもくれない”といった泣き言をカリフォルニアの天候に喩えただけのことで、カリフォルニアの青い空を連想させるものなど皆無!
それにしても、このアルバート・ハモンドという人、男なら“俺がNo.1だ!”と思うくらいの気概があってもいいんじゃないかな? レオ・セイヤーの「はるかなる想い」を紹介した時も、“別れた奥さんに悩みを打ち明けた”という彼のエピソードを記事にしましたが、どうも自分を過小評価してるように感じてしまいます。
勿論、自信過剰の人間も困ったものですが、この人の場合、自身への過小評価が飛躍の邪魔をしているようでなりません。
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