バンマスの独り言 (igakun-bass)

趣味と実践の音楽以外に日々感じる喜びや怒り、感動を記録するためのブログです。コメント大歓迎です!

トライアングルからバスマスター

2010年07月03日 | 日常
ウチの末っ子(小学5年生)が学校で合奏をやるって言うんです。

それを聞いた僕からすぐさま出た質問・・・分かりますよね?

「何の楽器やるの?」です。

そうしたら答えは「トライアングル」!

しばし間を置いて僕・・・「ああ、そうなの・・・」


僕の記憶は自分の小学校中学年時代へとさかのぼり、自分も得意な楽器がないために音楽教師から「じゃ、お前はトライアングルをやれ」と言われたのを鮮やかに思い出したのでした。
その合奏におけるこのトライアングルは要するにどうでもいい楽器(パート)と同級生の誰もが認知していた楽器。

その頃の僕は今のように音楽が好きではなかった外遊び専門の少年だったので内心「ラッキー!」と思いつつも、こんな単純な楽器をやらされることにどこか心の隅が傷ついたのでした。

今は亡き母は、学校で与えられたトライアングルを見せるとこう言いました。
「トライアングルをバカにしちゃだめよ。この音がみんなにははっきりと聞こえるんだからね。それになんといっても立派な楽器なのよ」って。

そして僕のためにトライアングルを吊り下げるヒモを学校から与えられたモノではなく布切れで作ってくれました。ちょっと派手な色使いで本当はちょっと恥ずかしかったけれど、後でステージ写真を見た時にははっきりと存在感がある楽器に写っていました。



そんな大昔のことを思い出して、今自分の子供もそんな気持ちになっていないだろうか?とちょっと気になっていました。
この子は上の兄、姉と違いピアノを弾いたりしません。だけど以前ここで書いたように僕の影響もあって音楽は実に幅広く聴いています。大好きなTVゲームのBGMなども正確な音程でハミングしたりする子です。

担当楽器がトライアングルに決まった日から1週間が過ぎたころ、この子が「お父さん、僕今日から楽器を替えてもらったよ」と言うのです。
わけを聞くとどうも演奏していて満足感がなかったようなんですよね。

それで?と聞くと「バスマスター」をやってみる、と言うんです。

さてみなさん、このあまり聞き慣れない楽器をご存知ですか?
「バスマスター」は商品名で教育楽器として使われることの多い「低音専門の鍵盤楽器」なんです。

さらに子供に聞くと、メロディーを弾くより低音を弾く方が楽しい、と言うんです。

お~神様、我が意を得たり!  ベースマンの子はこうでなくちゃダメでしょう?

フロントでメロディを弾くのは音符に動きがあって目立ってかっこいいです。そんなフロントラインを尻目に少ない音数ながらしっかりと土台を支えるBASSというパートはとても楽しいものなのです。
この末っ子は僕のベースなどを聞いて直感的に低音の味を知ってしまったのでしょうか。

彼が担当楽器を「バスマスター」に変えた日から、上のお姉ちゃんがへ音譜表の読み方をアドバイスし、父親の僕は秘蔵のアナログ・シンセサイザーを引っぱり出して家での練習をサポートしました。
楽器は家にあるピアノでもいいんですがアナログ・シンセの鍵盤の少なさ、音のリアリティ、などがこの子の練習にはピッタリだと判断したからです。

練習を聴いているとメロディーが無いベースラインだけではこっちは眠くなります。
でもこの子の弾くベースラインにメロディ楽器が重なり、パーカッションがリズムを付けた時、きっと彼は満足し、ますます音楽が楽しく思えるのではないか、と親バカですが期待してしまいます。


ウチでは上の子供二人が高音楽器志向なもんで末っ子の低音志向は大歓迎です。


で、例の学校での合奏・・・トライアングル・パートは廃止となったことを書き添えておきます。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご無沙汰してます (ねこっち)
2010-07-05 21:58:22
こんばんわ
毎日じめじめしますね
私はおかげ様で、楽しく過ごしてます。
お仕事は体力的にはキツイんですが、職場の人、仲間に会うのが楽しみで毎日せっせと通ってます

息子さんの音楽の幅がより豊かに広がっていくといいですね
お母様との思い出や、ご家族の団らんの姿を想像したら なんだか私まで優しい気持ちになりました。


ありがとうございます
返信する
ありがとうございます (バンマス@発行人)
2010-07-07 10:04:59
>ねこっち さま

お~、ねこっちさ~ん!
お久しぶりでした。

最近のご様子が分からず、ちょっと不安でした。でも気合いが入っている様子を知らせていただいてとても今うれしいです。

トライアングルのような単純明快な楽器こそ一発入魂の気迫と心構えが大事なんだと、結婚前ドラムを叩いていたという亡き母が言っていたのをおぼろげながら思い出しました。

子育てって実際は親が勉強させられることが多いというのが実感です。
<親は無くても子は育つ>って言うじゃないですか。子供のそばでそっとサポートし、時には軌道修正する。
後は夫婦円満で家庭が温かければ、心配なんかないのです。

本格的な夏場に向かって、ねこっちさんもどうぞマイペースで笑って健康的に過ごしていってください。
そしてたまにはここに来て近況をお知らせください。北海道のくまさんもきっと喜びますよ。
返信する
そう、そう・・ (くまじー)
2010-07-08 07:05:12
マイペース、マイペース

ストレス解消は「笑い」「大食い」「音楽」です。

胃潰瘍も消えますよ! ピロリ菌の除菌で、ここ2年間「薬いらず」です。

ねこっちさんもいかが?
返信する
Unknown (ねこっち)
2010-07-10 00:23:30
バンマスさん、くまじーさん、こんばんわ
今の職場の新しい人間関係の中で思う事やら、考えた事が多くて近状報告を何から聞いてもらおうか迷うのですが

今のお仕事はパートナーの女の子と組んでやっているのですが、その子はダンスが大好きで、ソプラノ歌手とリドミック講師を本業にしているのです。
初めて幼少から音楽と共に生きている人と接している訳ですが、本当にきらきらしていて、その人が少し歌ったり踊ったりするだけでみんなが楽しく明るくなるんですよね。

何というか、その子と毎日いると、音楽の底のない力を感じるというか、人間に音楽は不可欠なのを実感します。





返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。