将棋の名人戦における予選は順位戦になります。が、名人への挑戦権を得るためにはA級入りしなければなりません。
・A級
順位戦の最上位で定員は10名です。このA級に所属する棋士は棋士の中でトップ中のトップと言えます。
A級は総当たり戦で対局数は9局になります。最多勝者の棋士が名人への挑戦権を得ます。
最多勝者が複数名の場合、プレーオフを実施し、挑戦者を決定します。また、下位2名はB級1組へ降級となります。
・B級1組
別名「鬼の棲処」とも言われ、定員は13名です。総当たり戦で対局数は12局になります。そのため、抜け番(対局なし)があります。
成績上位2名がA級に昇級となります。同成績の棋士が3名以上の場合、B級1組内の順位上位2名が昇級します。いわゆる頭ハネです。下位級でも同じように頭ハネがあります。また、成績下位3名がB級2組に降級となります。
・B級2組
定員はありません。対局数は10局でコンピューター抽選によって対局が決定します。
成績上位3名がB級1組に昇級します。同成績の棋士が4名以上の場合、頭ハネにより昇級者が決定します。成績下位の棋士にはB級2組参加棋士4名に1名の割合で降級点が付き、高級店が2点になるとC級1組に降級となります。降級点は次期で勝ち越すか、2期連続で5勝5敗の成績で消滅します。
・C級1組
定員はありません。対局数は10局でコンピューター抽選によって対局が決定します。
成績上位3名がB級2組に昇級します。同成績の棋士が4名以上の場合、頭ハネにより昇級者が決定します。成績下位の棋士にはC級1組参加棋士4.5名に1名の割合で降級点が付き、降級点が2点になるとC級2組に降級となります。降級点は次期で勝ち越すか、2期連続で5勝5敗の成績で消滅します。
・C級2組
定員はありません。対局数は10局でコンピューター抽選によって対局が決定します。三段から四段に昇段した棋士はこのクラスに入ります。
成績上位3名がC級1組に昇級します。同成績の棋士が4名以上の場合、頭ハネにより昇級者が決定します。成績下位の棋士にはC級1組参加棋士4.5名に1名の割合で降級点が付き、降級点が3点になるとフリークラスに降級します。降級点が2点の場合は次期で勝ち越すか、2期連続で5勝5敗の成績で降級点1点が消滅します。降級点が1点の場合は昇級するか降級しないと消滅しません。
・フリークラス
フリークラスの棋士はC級2組からの降級、棋士編入試験で四段になった棋士、三段リーグで2期連続次点だった棋士及びフリークラス入りを宣言した棋士になります。
フリークラス入りを宣言した棋士は順位戦で対局する事はできませんが、他の棋戦では対局できます。
フリークラス入りを宣言した棋士以外の棋士も順位戦で対局できませんが、所定の条件を満たす事でC級2組に昇級する事ができます。他の棋戦では対局できます。
・対局時の持ち時間
各級とも6時間ですが、計測方式が異なります。
A級はストップウオッチ方式で考慮時間1分未満は計上されません。
B級1組以下はチェスクロック方式となり、考慮時間は秒単位で計上されます。
・昇段
順位戦では昇級すると段位ががります。A級は最低でも八段となります。
C級2組 → C級1組:五段
C級1組 → B級2組:六段
B級2組 → B級1組:七段
B級1組 → A級 :八段
追記
昇段について追記しました。