在りし日としたのは、風景が変わってしまったからだ。
平池は今津の山中にある。
広い池一杯に咲いた菖蒲が美しいパラダイスだった。
森の木立の間からは時折モリアオガエルの合唱が聞こえて来る以外は静寂で
凛とした森の中。
それがある年から花は消えうせて、水面にわずかな群生を残すだけの姿となってしまった。
さてどうしたことか。
調べてみると、どうやら日本鹿が花を食い散らしたためらしいということがわかった。
在業あたりでは鹿肉料理などがあるくらいだから、生息する日本鹿の数たるや想像がつく。
東大寺あたりでは神聖な鹿でも、ここでは単なる害獣である。
そういえば紀伊山地でもヒノキの皮を食べてしまったりといった被害も報告されている。
私も昨年湖北へ雪の撮影に行った際、目の前に突然鹿が飛び出して驚いたことがある。
私の車は電気で走行するので、そういうことも因としてあるかも知れないが、
湖側の茂みから突然眼前に飛び出して、山側の茂みへ入っていった。
あまりにも突然のことなのでブレーキに足を乗せる間もなかった。あんな牛のような大きなのに衝突したら
鹿も大怪我だが、こちらも大きなダメージを食らっただろう。
サルも増えすぎて困りものだが鹿も困りものだ。
やはり狼のような天敵がいない所為だと思う。
天敵がいないとなれば、人間が天敵の役を果た巣必要があるだろうと思う。
盛況だった最後の年にはちょうど琵琶湖放送のクルーが撮影しておられた。
これは5年前の画像なので、今はもう少し回復してるかも知れない。
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