カミノアナログ

POGに命を削る日々を綴る「紙の穴」ブログ編。ドラフト終了までは日当たりアクセス100以下に抑えたいんで、ご協力よろ。

ムーンのおつり

2009-06-18 | pog-select
一時閉店する前だが、俺は私撰馬としてこの馬を挙げていた。

>輸入種牡馬産駒 - 対抗級 : リーディング上位種牡馬の産駒から、好配合馬5頭をピックアップしました。このあたりの馬なら、へたなサンデーよりも上だと思います。指名順位に気をつけて下さい。
>ア●マイヤムーン
>父の母・母の父を強調。Nearctic:5x5、Nasrullah:66x8。Northern Dancerへの集合も良好。芝ダ兼用、7Fベスト。トライアル向き。

この馬と、昨日の記事に絡めて、狙いを掘り下げたい。

07年セレクトセールで、近藤夫婦と北島三郎氏(大野商事。良血についてはおそらく近藤氏との共有)はあわせて22頭の当歳馬を買った。
内訳はノーザンFから19頭、ダーレージャパンFから2頭、シンコーFから1頭。
例年通りノーザン-近藤の黄金ラインが強調されて見えるわけだが、全頭の配合チェックしてみると、あんがい好配合が少ない。

クロフネ × マ●ケイティーズ 牡 栗東・松田博資 ア●マイヤガッツ
ネオユニヴァース × レ●ェンドトレイル 牡 栗東・友道康夫 ア●マイヤジャガー
タニノギムレット × マ●ーシプトン 牡 栗東・友道康夫 ア●マイヤブレーク
Singspiel × ミ●ナ 牡 栗東・橋田満 ア●マイヤタイシ
Singspiel × フ●ンスイ 牡 栗東・友道康夫 キ●サンハリケーン

好配合といえるのは、22頭のうち↑の5頭だ。ノーザンFの馬が多くが消え、ダーレーの持ち込み2頭が両方残っている。
しかも、ノーザンF生産馬といいながら母馬マ●ーシプトンの所有者はダーレー。ノーザンFに預託されているんである(ブレークの1歳上の全兄プロス●ンドコンズは、ダーレーから金子オーナーに売られている)。
つまりダーレーがノーザンに庭先で売り、セレクトセールでノーザンが近藤氏に売っているわけだ。
ダーレーから初めて近藤系馬主の手に渡った3頭が、たまたますべて好配合…出来すぎにもほどがあるw

ダーレーといえば、2002年のセレクトセールに売り手として上場して以来、頭数は少ないものの、毎年必ず1頭金子氏が買う生産者。そのなかにはまだ目立った活躍馬はいないが、1戦1勝のエンターティナーや上記のプロコンなどがいる。
その金子氏に売るならともかく、これまでまったく接点のなかった近藤氏に、なぜ?
さらに2歳上にキ●サンイチ(フジキセキ×アルアメント 牡)という4歳の1勝馬がいるが、これはどうやら2006年か7年にダーレーから庭先で北島氏(おそらくは近藤氏との共有)に売られた馬のようで、これも初めてのケースである。

どういうことか?
じつは2007年7月、上記セレクトセールのまさに直後に、ア●マイヤムーンのトレード決定が報じられている。
近藤氏と吉田勝己氏の共有になっていたア●マイヤムーンが、40億でダーレーに買われたと。

この取引には、勝己氏とダーレーの間で推定20億と引き換えにJRAへの海外馬主参入を認めるというバーター取引的な側面があった、と囁かれる(もともと社台Fの照哉氏がダーレーに対しては強く反発していたのに対し、弟の勝己氏はダーレーの預託馬を引き受けるなど、柔軟な姿勢を示していた。もっとも、吉田兄弟のこうした立場の違いは、現代政界の鳩山兄弟、戦国時代の真田兄弟のような「示し合わせてのもの」らしいのだが)。

いっぽう、近藤氏とダーレーの間でもバーター取引があったのではないだろうか。
近藤氏は推定20億を受け取ったきりそれで満足するキャラクターではない。日本馬主協会連合会会長を目指し、また本業の解体業で当時開発ラッシュに沸いていたドバイに進出する気だったとも言われる。当時日本に進出する気満々で、有力馬主を味方につける必要があったダーレーとの間で、一時的な密月が成立した可能性は大いにある。
もしア●マイヤムーンの取引成立直前に、近藤サイドから「じゃあついでに今月のセレクトセールで何頭かいいの売ってよ」みたいなセリフが出たとしたら……あとはわかるな?

結論:
アドマイヤ軍団はノーザン馬、これ基本。
しかし今年の2歳にはダーレー絡みの馬が3頭いて、穴っぽく下位で美味しい。


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