ふるさとは誰にもある。そこには先人の足跡、伝承されたものがある。つくばには ガマの油売り口上がある。

つくば市認定地域民俗無形文化財がまの油売り口上及び筑波山地域ジオパーク構想に関連した出来事や歴史を紹介する記事です。

筑波山観光の魅力度向上のため求められること、”ダントツ” の魅力の創出

2022-02-20 | 筑波山地域ジオパーク


 筑波山観光の魅力度向上のため
  求められること


”ダントツ”なの魅力がない! 
筑波山に行き来するようになって20数年たった。
常々感じるていたことは、
観光客が年々、右上がりに増加しないのは何が原因なのかと言うことである。
つくばエクスプレスが開通した直後は、多数の観光客が訪れたが、
それがリピーターになっているとは言い切れない。
鉄道と道路網の連接、自家用車時代の交通の在り方が時代の流れに合っていないのだろう。 

観光は「光る」ものを「観せる」、「見せる」、「魅せる」ことであるとすれば、
つくば市・筑波山の「光る」ものは何か、「光る」ものを創り出す取り組みはどうであろうか。

そこで、令和2年12月、数日かけて筑波山及びその周辺の観光スポットを見て回った。
筑波山には先人の足跡があり、そこには文化財がある。
また、つくば市には世界に誇る先端技術の研究施設が沢山さんある。
これ等が各地に分散している。
全体としてつくば市・筑波山観光の観光地としての在り方と言うか
一貫した考えかコンセプトはどうなっているのだろうかと思っていた。

晩秋の筑波山梅林の「おもてなし館」
  訪れる人は見かけなかった。”遊休施設” のようだった

  WiーFiが使えるようになっていた。


 筑波山梅林の観梅広場~おもてなし館の階段
   歩きにくい階段。特に大きな荷物を運ぶときは一苦労する。   

 
 フォレストアドベンチャー 
   人の声は聞こえなかった。季節により訪れる人の多少が大である。 


市営駐車場から観梅広場にある階段 

 階段が等高線に直角方向で交わるように作られている。
 このため急傾斜となり、足腰が丈夫でない人は観梅広場への行き来に一苦労する。 


市営駐車場 
 梅まつりが終わると梅林の市営駐車場は「空車」状態。”遊休施設”のようである。


  車が走行した形跡がなかった。


「筑波山四季の道」の方向指示板 
  この”秘境”はあまり利用されていないようだった。
  11月頃であれば木々の紅葉を楽しむことが出来る。
 

〔関連記事〕
 筑波山にもある秘境? 訪れる人が少ない「筑波山四季の道」を歩く


 看板の設置場所、どこに設け何を訴えるか
  これが無いと観光客は見ないで素通りする。


 山頂を目指す登山愛好家は季節に関係なく山に登る。


「手作りの酒 蔵元直送」
 「管理」の紙。 5年、10年後、この街で営業している店舗はどのくらいだろうか。
 若い世代は平地部等に生活の基盤を設けるから、後継者がいるのだろうかと思う。
 ”限界集落”化の兆し、あちこちに見える。 

 
 貴重な観光資源「御座替祭」 


筑波山の温泉
 つくば湯と筑波温泉ホテルの看板  


「つくばふれあいの里」

 秋の紅葉は素晴らしい。
 宿泊や研修施設などは整備されている。  


「ふれあいの里」のコテージ 
 食料を持参すれば寝具等が借りられるので宿泊できるとの事だった。
 つくば市の施設であるため商業的な宣伝はしていないが、
 行楽シーズンは、予約客が多い様である。


平沢官衙遺跡   
 この遺跡もいい。春の桜花も素晴らしい。
 後方の山も道が整備されている。 
 山麓の小田城跡もつくばの歴史を知ることが出来る。

 〔関連記事〕
   つくば市平沢・北条大池、満開の桜と平沢官衙遺蹟 (2019年4月13日)

  つくば市の「小田城」、落城と奪還を繰り返した防御上の弱点は何か 


リンリンロード
 つくば高校付近から登山口駅の間を歩いて往復した。
 外国人がスマホの操作の為かしばらく止まっていた。
 雄大な筑波山が目の前に展開しているが、
 眺望がやや単調なので所々にインスタ映えがする施設があれば、
 観光客の手によって”宣伝”してもらえるのではないかと思った。

 
リンリンロードの休憩所 
 歴史の街つくばだから”古風”に作ったのかなと思った。
 後日、市議会議長に「観光の魅力度向上」について平素感じていたことを説明のため訪問した際、
 「もう少し恰好良いものであれば・・・」と言ったら、
 議長が所属しているライオンズクラブが作ったものですとのことだった。
 恐縮しました。
 なお、つくば登山口駅のトイレ、清掃・手入れがイマイチだった。


北海道・倶知安町の河川敷の景観
  数年前、北海道各地を旅行した時、外国人が多い倶知安町とニセコに行ってみた。
 インスタ映えがする。
 休憩場所も簡素であるが筑波のリンリンロードより背景にマッチしていると思った。
  下の写真は、議長に景観を考慮した施設整備をする際の参考にと見ていただいた風景。 


 
「紫峰」と称される百名山の一つ、筑波山 
 筑波山と周辺の各地に散在する観光スポット・施設等全体としての
 コンセプトがあってか個々の施設を整備されたのだろうかと思った。
 「受け皿づくりが先、誘客は次」、
 これが逆になっているため行楽シーズンは、
 沼田の街から筑波山神社・梅林の間は車の渋滞が生じ、
 恰も天井がないトンネルに這入り込んだような状況を呈する。 

 このため、行楽シーズンは期間限定で、
日帰り観光客のマイカー移動は平地部で・・・・臨時の駐車場を設けるなどして・・・・・
大型バスに乗り換えて筑波山神社方面との往復する。
 これに関連して運輸会社などに公的資金を投入することなどによってバス代や駐車場の料金を安くして
観光客の負担を軽減することも考えていただきたい等議長に説明させていただいた。
 議長も重々承知のことで、中長期的課題として取り組んでいるようでした。

 
航空宇宙のJAXA
 子供はロケットに興味を持つが、大人が見に行くほどの所かと思い込んでいた。
 建物に入ると館員が説明していた。
 経験豊か豊富な専門知識、弁舌さわやかで聞き入った。

 ロケットの打ち上げ場所が、種子島が南限であるのは、
 現在も米国の占領下にあるような状況だからですとの説明になる程と合点した。

 航空宇宙分野の研究開発が、軍事、農業、産業及び医学など
 広範な分野に関連していることがよく分かった。
 一度は見物してみるべき所だと思った。
 

   
 日本の実験棟「きぼう」 


  「きぼう」の内部   


  宇宙飛行士のサイン  


「水郷筑波国定公園特別地域」の看板

 「水郷筑波国定公園」、その「特別地域」と言う言葉の意味を分か人がどの位いるのだろうか。
 最近は「筑波山地域ジオパーク」と言う言葉もある。
 これらの言葉の違いが分かっている人はどれくらいるかなとも思う。

 
つくば市議会の議長を訪問し説明 
 筑波山とその周辺を見て回って考えたことを、
国連世界観光機関NUWTOの「ガイドブックにおける主な体系軸」にある項目・区分、
所謂、STGs「持続可能な観光開発」の指標を参考に、
「筑波山観光の魅力度について」としてまとめた。

  令和2年12月26日、議長には年末で多忙であるにも拘わらず10時から約2時間応対していただいた。
 下の写真は当日の説明で使用した資料である。
  ①筑波山梅林の観光スポットとしての魅力度向上についての考察
  ②目玉商品を欠くつくば市・筑波山の観光 
  ③観光客、特にリピーター客を増やすために求められること
  ④観光の振興で勝者になるためには 
  ⑤秋の梅林「筑波山四季の道」は”開店休業” なぜ?    
  ⑤つくば市・筑波山観光の魅力度について

ポイント
つくば市・筑波山は年間を通して観光客が訪れるが、
どの月を見ても、茨城県内他市町村で主催されるイベントに勝る集客力があるイベント、”目玉商品”がない。
先人の足跡、遺産が豊富にある。日本一の研究開発のまちである。
それを観光客に訴えるコンセプトはなにか、”目玉商品”はなにかと思う。

右下の資料のグラフは、コロナ禍前の「平成30年観光客動態調査(市町村別入込客数)」(茨城県の資料)に基づき、
年間を通して観光客が多いトップ4、水戸市、大洗市、石岡市及びつくば市について、
それぞれの入込客数の占有率(%)を計算し、グラフで表示したものである。

つくば市はどの月を見ても、他の3市に観光客を ”取られている” ことが分かる。
このようなことを、つくば市議会を訪問し、
観光客としてみた、つくば市・筑波山の観光の魅力度向上を僭越ながら説明させていただいた。

説明に伺った動機は、つくば市長や議長などは、
1月末になれば梅まつりに関連して大井川知事を表敬訪問するはずなので、
事前に観光客の視点からとらえた
つくば市・筑波山観光の「魅力度」について常々感じた事、
考えていたことを伝えておけば、
茨城県の魅力度向上に取り組んでおられる知事との応対に資するであろうと考えた。

席上、当然のことであるが、筑波山観光の魅力度向上のためガマ口上保存会とガマの油売り口上の名人・永井兵助の「在るべき姿」についても説明させていただいた。

ネックとなっているのは、会長及び役員の意識が時代の流れに付いていけないことである。
「捕えてみたら我が子なり。」 見方考え方によっては、つくば市の "お荷物" かもしれない。
「知らぬが仏」人生色々、ガマ口上もいろいろ。

ポイント、これです。
 他市町村に勝る ”ダントツ” な目玉商品がない! 
 筑波山・つくば市の観光全体を貫くコンセプトが欲しい
 筑波山ガマ口上保存会は ”リセット” して観光の魅力化に智慧を出すべきです。
 
     

  


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