浄土真宗本願寺派 法徳寺ブログ

神奈川県厚木市にある浄土真宗本願寺派(西)のお寺です。
永代供養墓10万より受付中です。

お寺は古い物を大事に

2023-07-20 19:54:42 | 日記

今日も、過ごしやすい気温で助かりました。今日は、午後から病院の予約があったので、大掃除三回目を、午前中から始めました、何とか、午後1時すぎに、切りが良いところまで終わり、また、明日、継続です。大掃除をしていると、お寺は、古いものが沢山出てくるのです。もう絶対に使わないであろう、お膳セット。

御膳を保護するために、くるんであった朝日新聞、私の産まれる前のものだと思いますが、ぼろぼろで、年号判別出来ず。





これらは、昔、お寺の行事の後で、門信徒さんに手作りの食事をふるまっていたときに使用したものです。お寺で出される食事をお斎(とき)と申します。昔から、父に、絶対に捨てるな、これは、お寺にとって大切なものだと言われていますので、そのとおり保存しているのですが、かなり、かさばります。昨日、インスタグラムにアップした、写真ですが、宮殿と須弥壇は、300年前に造られたのを、今も保存し、現役で使っております。私は、若い頃、こんなボロボロの宮殿や須弥壇は、取り壊して、新しく新調しようと、父に提案したのですが、まったく、聞く耳を持たないどころか、怒りだしました。あれから、30年以上経ちましたが、父の気持ちが今はわかります。あの時、新しく新調しなくて良かった。確かに、お金を出せば、新しく、金ぱくの貼られた美しい内陣になります。でも、約300年前に、檀家の少ない貧乏なお寺であった法徳寺の門信徒は、阿弥陀如来の救いへの御恩報謝の為に、お金を出し合って、宮殿と須弥壇を建立してくれました。今、ニュースで物価上昇が叫ばれています。仏具も例外ではなく、そうとう値上がりしています。特に、金を大量に使う仏具の値段はそうとう値上がりしています、阿弥陀如来の安置される宮殿(くうでん)と須弥壇(しゅみだん)で、2000万円位はします。300年前の物価は分かりませんが、当時も相当、大変だったと思います。仏具屋さんからも、修復するよりも、新しく新調した方が安いですと言われています。今は、300年前の仏具を、使わせてもらっていることは、ちょっとした自慢です。皆さんに、お話するとびっくりされます。古い物は、素晴らしいです。人の気持ちというものはかわるものなのですね、そういえば、最近、30年くらい会っていない、友人と話す機会があったのですが、なんだか、別人のようだと言われました。自分では、あまり、意識していませんが、人は、常にかわるものです。私は、時々、内陣にお参りしながら、空想してみるのです、300年前の門信徒さんは、宮殿と須弥壇が出来上がった時、どんな気持ちだったのだろうか、そして、その時の住職 空恵師のご苦労や慶びは、どれほどのものだったのだろうか。今は、皆さんのお陰で、寄付金を頂かなくとも、お寺の運営が出来ております。しかし、享保三年という時代は、江戸時代、徳川吉宗の時代です。吉宗といえば、「享保の改革」、幕府の財政改革として、贅沢な暮らしを戒め節約を中心とした生活を基本とした改革と歴史で習いました。そんな時代、貴重な浄財を寄付をして下さって造られたと思います。これからも、出来る限り保存していきたいと思います。

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