彼は私に文学を享受するために
徹底的に読書を薦めた
高校に入学が決まった御祝として
文庫本を30冊持ってきました
読む順番まで決めて
記録ノートを作成して記入できるように
一番印象に残っているのが
太宰治さんのシリーズを
5月~6月頃にかけて
読む様に組まれていて
時節柄も加わり心が病んでしまいました
彼に「どうして、こんな時期に‥」と
責め立てると‥
『人間の許される脆さを理解して
寛容さを身に着けて欲しかった‥』と
彼は私の高校入学と共に
お付き合いをすることを決めた前から
近い将来の二人の姿を想定できたのだろう
そして私の将来を案じて
生きぬく強さと
慈愛の心、許す寛容な想い
社会の中での自分の存在意義などを
自ら考えて気付くように導いてくれた
「ありがとう‥」と呟くと
『自分の為だったからね‥
自分の夢を育て上げてみたんだ
光源氏が紫の上を育てたようにね(笑)』
彼が存在しなかったら
今の私は在り得なかった
私の将来を誰よりも案じながら
必要な事を分け与えてくれた
五年間の優しい時間
すべてをDNAから私を育て上げた彼
太宰治さんのニュースが流れる頃になると
思い出しては胸にこみ上げる
愛おしさに行き場所を与えるために
二人で競争しながら食べた
桜桃を星を見上げながら
つまんでみたりするのです
彼を愛さないで居られる術も
教えて欲しかったと
ぽつりとつぶやきながら
*ぽちっとお願いします*
切ない不倫の恋.☆。:*・° |
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