他愛もないことから
めずらしく彼が怒り出した‥
この三十数年間で片手ほどしか
彼が私に怒っているのを見たことがない
そのくらいめずらしい光景なのです
彼の日常は家族に支えられていて
心配する事さえ赦されない
彼の魂(ココロ)も彼自身のモノ
私は彼の感情を動かせていないと
そんな風に感じていたことを
伝えただけなのです
『 どうして美月はいつも
勝手な妄想をしながら
暴走して心の中で泣き散らかし
自己完結させようとするんだ!
俺は君が必要だと云ってるじゃないか
これから先の生涯君しか愛さないと
言ってるじゃないか!
そんなに俺が信じられないのか?』
私が不安がるたびに
彼自身も苦しんでいたのですね
そして核心を突いたコトバが彼の声で続く
『 家族を家庭を大事に出来ない男が
外に愛する人をつくることは許されない
俺は百万人に訊かれても胸を張って
家庭を大切にしていると応えられる
家族を幸せにしていると断言できる
家族が90%の愛情で
君が10%の配分じゃない
存在する意義が次元が異なるんだ
家族に100%で‥
君にも100%の愛情を捧げ続けている
君がそうして不安がるたびに
伝えきれない想いが苦しくて哀しい
ずっと傍に居ると君の事は最後まで
幸せにすると誓っただろう
少しでいいから信じてくれないか?』
そうだった‥
いつから忘れてしまっていたのだろう
私が離婚することを躊躇った時に
まるで自分が傷付けてしまったように
後悔して『今度こそ俺が幸せにする』と
強引に抱き締めてくれたあの腕を‥
どうして忘れてしまってたのだろう
自分自身の哀しみや罪悪感に
打ちひしがれて愛せるよろこびを
どこへ置き忘れてしまったのだろう
「ごめんなさい…」
素のままにぽつりとつぶやいた
与えられた幸せを実感できずに
不幸ばかりを嘆いては愚痴をこぼす
そんな自分を顧みる機会をくれた
「ありがとう‥」
『世界が終わる瞬間まで愛してるから』
たまに本心でぶつかり合えるって
素敵な事ですね‥(彼に限りです)
私は常に全力で本心に近いのですが
嬉しくて、くせになりそうです(笑)
*よろしかったらお願いします*
切ない不倫の恋.☆。:*・° |
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